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準V大体大、日本代表FWを兄に持つ浅野雄也「結果がすべて」

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準優勝のメダルを受けるMF浅野雄也

[9.9 総理大臣杯決勝 大阪体育大0-2明治大 金鳥スタ]

 7年ぶりの日本一を目指した大阪体育大(関西2)だったが、明治大に0-2で敗れ、準優勝に終わった。決勝を戦うにあたり、実兄の日本代表FW浅野拓磨からは家族で作ったグループLINEを通じてメッセージをもらっていたというMF浅野雄也(4年=四日市四郷高)は、「自分は前の選手なので、(無得点に終わった)結果がすべて。今大会は不甲斐ない結果に終わってしまった」と唇を噛んだ。

 序盤から押し気味に試合を進めたのは大体大だった。しかしチャンスをものに出来ずにいると、前半41分に一瞬の隙を突かれて先制点を献上。浅野も後半19分から途中出場して同点弾を目指したが、逆に同32分、明治大に決定的な追加点を奪われてしまった。

 今大会中は難しい調整を強いられていた。2回戦の福岡大戦の翌日、9月4日に台風21号が日本列島を縦断。関西地方に甚大な被害をもたらした。準々決勝を翌日に控える中日だったが、大体大の多くの選手が生活する学生寮などは停電。電気が復旧したのは翌日の朝で、食料調達もままならなかったという。

 そんな状況でも何とか粘り強く戦い続けた大体大。しかし7年ぶりの頂点まではあと一歩届かなかった。「決勝は点差以上の差があった」と話した浅野は、「また一からやって行きたい」と首位で折り返した関西リーグ、そして冬の大学選手権(インカレ)でのリベンジへ目線を向けた。

 11日には吹田スタジアムで背中を追いかけ続ける兄・拓磨が招集されている日本代表対コスタリカ代表の一戦があり、家族で現地応援を予定している。6人目までが男で、拓磨は三男、雄也が四男という7人兄弟の大家族。家族全員での観戦ではないというが、現地観戦は拓磨が広島に在籍した14年のゼロックス・スーパー杯以来だということもあり、「しっかりと応援したい」と久々に目の前で見る兄の雄姿を心待ちにしていた。

(取材・文 児玉幸洋)
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