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攻撃的両雄が激突。対戦成績で圧倒の川崎F、逆転優勝へ負けられない名古屋戦

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超攻撃的な両者が等々力で対峙

 J1リーグ第27節は21日から23日にかけて第27節の9試合が開催。等々力陸上競技場では川崎フロンターレ名古屋グランパスが対戦する。

■ここで広島との差を縮めたい川崎F
 川崎Fは前節、北海道コンサドーレ札幌を7-0で粉砕。ホームで上位対決をモノにした。序盤は札幌に攻め込まれる展開が続いたが、28分の家長昭博のゴールを皮切りに流れは一転。前からのプレスで主導権を握り、中村憲剛の絶妙ボレーなど前半だけで3ゴールを奪った。

 後半に入ると、若手メンバーが結果を出す。57分には移籍後リーグ初先発を飾った下田北斗が家長のクロスに合わせて初ゴールを奪取。さらには、知念慶が第7節のセレッソ大阪戦以来約5カ月ぶりのゴールを獲得。締めは途中出場の20歳・田中碧が決めてホームで圧巻のゴールショーを披露した。

「ミスを逃さないのが川崎F」と敵将のミハイロ・ペトロヴィッチ監督が語るように、前線からの激しいプレスでボールを奪って決定機を多く作った川崎F。鬼木達監督は「とにかく言い続けたのは前にプレーしなさいということ」と、前掛かりの姿勢を崩さないことを選手に求めていた。「選手たちもそこにはすごく手ごたえを感じていたので、その良いところを後半続けた結果がこうなった」とその狙いが奏功したことが結果につながったと振り返った。

 ボレーを決めた中村も、札幌戦の大勝は「この後の戦いに向けてすごくポジティブなことだと思う」とし、「次の相手は名古屋ですけど、そこでどれだけできるかということだと思うので、やるだけ」とホーム連勝に闘志を燃やしている。小林悠は「(首位の)広島は強いですけど、全部勝つかっていったらそうじゃない。自分たちはしっかり勝ち点を1でも多く積み重ねること」にフォーカスすべきだと話した。

 懸念材料なのは、日本代表に追加招集され、コスタリカ戦で負傷した守田英正が左ハムストリング肉離れで全治4週間の離脱を余儀なくされたこと。エドゥアルド・ネットの名古屋グランパス移籍で、出場機会を増やし、今や大島僚太とのダブルボランチ、中村を含めたトライアングルは安定感抜群と評されていた中での離脱は痛手だろう。しかし、札幌戦で下田が可能性を見せたことは好材料。今節もモチベーション豊富な若手の突き上げが期待される。

 また、最終ラインに奈良竜樹が7試合ぶりの復帰を果たしたことも、チームにとって心強い。ジョーら強力攻撃陣を擁する名古屋と対峙するにあたって、対人プレーで強さを見せる奈良の存在は大きい。結果次第では広島との6ポイント差を詰められる可能性があるだけに、ホームで連勝を実現したい。

■ついに連勝止まった名古屋。仕切り直しの一番
 名古屋は19年ぶりの8連勝を懸けて前節、ホームでV・ファーレン長崎と対戦したが、鈴木武蔵にハットトリックを決められるなど4失点を喫し、守備陣が崩壊。ジョーが3試合連続ゴールを含む2発で追い上げたものの及ばず。3-4で敗れて連勝が7でストップした。

 試合後のインタビューで敗因について聞かれた風間八宏監督は「一つじゃないですね。具体的に多すぎて言えません」とキッパリ。フラストレーションの残る90分だった。

 長崎の鈴木に決められた3得点はいずれも名古屋の左サイドを崩され、クロスから許したゴール。ここ3試合は無失点ゲームがないだけに、守備の再構築が求められる。

 一方で攻撃陣は相変わらず好調で、8試合連続複数得点を奪っている。とりわけジョーは長崎戦の2ゴールで今季リーグ得点を20の大台に乗せて、単独トップに立った。また、前田直輝も2試合連続ゴール中。長崎戦では得意のドリブル突破から強烈なシュートを突き刺している。

 10番を背負うガブリエル・シャビエルは前々節のジュビロ磐田戦で負傷し、前節は欠場。トレーニングには復帰しているものの、コンディション面を考慮して今節の欠場は濃厚だ。

 7連勝で降格圏を脱出したものの、下位も揃って勝ち点を奪っており、降格圏との勝ち点差はわずか4。再び残留争いに巻き込まれないためにも、再び連勝街道を築きたい。

■両者の通算対戦成績は…?
 両者は過去リーグで27回対戦し、川崎Fが17勝5分5敗と圧倒的に勝ち越し中。データサイト『Opta』によると、川崎Fは通算勝利数が最も多い相手が名古屋で、直近9試合は無敗を記録している。さらに、2015年5月10日のJ1・1st第11節から対名古屋戦は5連勝中だ。

 その9試合で8ゴールをマークしていた“名古屋キラー”の大久保嘉人は磐田に移籍しているが、いずれにせよ名古屋は川崎F相手に苦戦を強いられることになりそうだ。

 攻撃的両者が対峙する注目の一番は、22日の19時に等々力陸上競技場でキックオフする。

第27節
9月21日(金)
清水 19:30 G大阪 [アイスタ]
9月22日(土)
柏 15:00 鳥栖 [三協F柏]
磐田 16:00 横浜FM [ヤマハ]
長崎 18:00 仙台 [トラスタ]
川崎F 19:00 名古屋 [等々力]
湘南 19:00 C大阪 [BMWス]
広島 19:00 FC東京 [Eスタ]
9月23日(日)
浦和 18:00 神戸 [埼玉]
札幌 19:00 鹿島 [札幌ド]

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