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トイレ・屋根のカバー率は23スタジアムで未充足…前年から2か所増

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エディオンスタジアム広島はトイレ不足が改善された

 Jリーグは27日、19シーズンのJ1・J2ライセンス判定結果を発表した。新たにブラウブリッツ秋田のJ2ライセンス新規取得が認められたことで、J2以上のクラブライセンスは48クラブに交付されることになった。

 クラブライセンスの基準は内容に応じてA・B・Cと3つの等級に区分される。最も重要度の高いA等級は、一つでも充足していないと、ライセンスの交付が受けられない。B等級はクラブライセンスは交付されるものの、制裁対象となる基準。C等級は将来的に必須となる可能性がある。

 毎年の指摘としてB等級基準の主な項目であるホームスタジアムにおける衛生施設と観客席の屋根カバー率の項目がある。スタジアムは1000人の観客に対して少なくとも洋式トイレを5台、男子用小便器を8台設置。そして観客席の3分の1以上が屋根で覆われていないといけないというものだ。

 ただしトイレに関しては観客席の数を「満員」から「60%入場」を母数として判定した場合に基準を充足していれば制裁免除となる、通称『60%ルール』が適用される。昨年の指摘であった広島のエディオンスタジアム広島は今回、この『60%ルール』が適用されることになり、トイレ不足に関しては制裁免除となった。屋根のカバー率不足は引き続き制裁対象。

 しかし今季より新たにJ2ライセンスを取得した秋田の本拠地である秋田市八橋運動公園陸上競技場と、J1ライセンス申請のために新たに本拠地登録された水戸の笠松運動公園陸上競技場の両方がトイレ・屋根のいずれも不足を指摘されているため、同項目を満たしていないB等級未充足のスタジアムは昨年から2つ増えた23か所となった。また前年指摘を受けた21か所で完全免除となったスタジアムはない。

 未充足の指摘を受けたクラブへの制裁内容は、トイレの数の不足のみの場合はトイレ様式化の計画もしくは構想の提出、屋根のカバー率のみの場合は、改善策もしくは構想の提出、その両方の場合は、18年7月から11月までの活動報告(18年11月末が期限)、19年の活動計画、18年12月から19年6月までの活動報告(19年6月末)を記したスタジアム環境の抜本的な改善に向けた計画および報告の3点の提出が求められる。

 なおスタジアムの新設もしくは大規模改修の計画が発表になっているクラブの京都サンガF.C.(京都スタジアム(仮称))、セレッソ大阪(桜スタジアム(キンチョウスタジアム改修))、FC琉球(名称等未定)は制裁免除となっている。

▼トイレ・屋根のいずれも不足
ブラウブリッツ秋田
秋田市八橋運動公園陸上競技場

水戸ホーリーホック
笠松運動公園陸上競技場

ツエーゲン金沢
石川県西部緑地公園陸上競技場

清水エスパルス
IAIスタジアム日本平

ファジアーノ岡山
シティライトスタジアム

カマタマーレ讃岐
Pikaraスタジアム

▼屋根のカバー率のみ不足
モンテディオ山形
NDソフトスタジアム山形

栃木SC
栃木グリーンスタジアム

ザスパクサツ群馬
正田醤油スタジアム群馬

大宮アルディージャ
NACK5スタジアム大宮

柏レイソル
三協フロンティア柏スタジアム

FC町田ゼルビア
町田市陸上競技場

横浜FC
ニッパツ三ツ沢球技場

湘南ベルマーレ
Shonan BMW スタジアム

ヴァンフォーレ甲府
山梨中銀スタジアム

松本山雅FC
松本平広域公園総合球技場

カターレ富山
富山市総合運動公園陸上競技場

ジュビロ磐田
ヤマハスタジアム

名古屋グランパス
パロマ瑞穂スタジアム

ガイナーレ鳥取
とりぎんバードスタジアム

サンフレッチェ広島
エディオンスタジアム広島

愛媛FC
ニンジニアスタジアム

鹿児島ユナイテッドFC
白波スタジアム

(取材・文 児玉幸洋)
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