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U-19選手権メンバー発表、影山監督会見要旨

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会見を行った影山雅永監督

 U-19日本代表の影山雅永監督は2日、都内のJFAハウスで記者会見を行い、10月18日に開幕するAFC U-19選手権インドネシア2018に出場するU-19日本代表のメンバー23人を発表した。

以下、影山監督の会見要旨

影山雅永監督
「我々は前回アジアチャンピオンになった国として出場する。チャンピオンになることも勿論目標ですが、この23人の選手、そしてスタッフと全力で予選を戦って世界の切符を勝ち取って帰ってきたい」

ーーU-17インドW杯を戦った選手も組み込んだ。
「昨年は彼らがインドに出場したので、昨年は99年生まれの選手だけで一次予選を戦った。今年に入ってから一つ下の選手を組み込む作業に入り、純粋に競争をしてもらった。共に戦い、競争してもらいながら、彼らならアジアで力を発揮してくれるはずだという23人を選んだつもりです」

ーーメキシコ遠征を通じての収穫は?
「最終予選前の最後の遠征としてメキシコに行かせていただき、メキシコU-19、ブラジルのU-19という世界の強豪と対戦させていただいた。さすがに強かったですね。貴重なタフなゲームをすることができた。その中でしか見えてこないものがある。14時間の時差、2300mの高地であることも含めて、タフな戦いができる、できないかもしれないということを見極めるには良い場となった」

ーーグループリーグで難敵との戦いが見込まれる。短い準備期間の中で初戦までどう入っていくか?
「非常にタフなグループになった。こういった試合を1試合1試合タフに戦いながら、チーム、個人がさらに成長していくには願っても無い相手と戦えるのではないかとポジティブに捉えている。時間は短いが、立ち上げから1年半、チームの戦い方、求めるものを1日も無駄にせずやってきた自負がある。それを思い切り発揮させてあげられるように準備したい」

ーー攻撃陣にはタレントが揃っているが、選考基準は?
「視察をしたり、自分の手元でトレーニングをした中で、彼ならアジアでも世界でもパフォーマンスを出してくれるという選手を選んだつもり。ただ、難しかったのは高校を出て1年目の99年生まれの選手は、自チームで試合に出る出ないでコンディションが大きく左右される。比較的自チームで試合に出る選手が多いとはいえ、そこを見極めるのが難しかった」

ーー楽しみにしていた選手の中にはコンディションが悪い選手もいた?
「今現在でアジアの予選に行ったときにパフォーマンスを出せると思った選手を選んだ。たまたまコンディションが悪かった選手や怪我をしている選手もいる。彼らは切符を勝ち取った後に引き続き期待をし続けたいと思います」

ーー今回のチームの特徴は?
「簡単に特徴を言いますと、むちゃくちゃ明るい選手が多い。よく言えばオンとオフの切り替えができて、代表チームに集まったからといって緊張して黙ってしまうことは全くない。それが良さである一方、ハメを外すと『その状態で戦えるの?』と釘を出さなければならないときもある。ただ、彼らの明るく、仲間と集まって代表チームでプレーするのが楽しみでしょうがない姿はプラスのもの。集中させて大会に向けて準備をしたい」

ーーチームの課題は?
「試合をしながら出てくる。守備が課題になる時もあれば、そっちを意識するあまりに攻撃が物足りなくなったり、順番に出てきたりもした。やりながらちょっとずつ両方のレベルが向上していくと思う。この予選の中でも成長しながら発揮していければ」

ーー監督がチームに徹底してきたことは?
「立ち上げから私が選手に言い続けてきたことは、細かな戦術のことではなくて、『巧い代表チームではなく、強い代表チームになろう』ということ。そのためには世界を意識して守備の質の高さ、厳しい守備の中でどれだけ技術を発揮するかを彼らには求めてきた。最終予選もタフな戦いをすると思うが、『あいつらよく戦うよ、強いよね』と言われるチームにしたい」

ーー大会の目標は?
「来年の出場権を獲得したいです。今大会が森保監督が就任した五輪やA代表の登竜門にもなるかもしれない。そして、U-20W杯の経験自体が彼らのさらなる成長につながると思う。(ベスト4)突破を決めた後に、改めてチャンピオンを目指したい」

ーーアジアとの実力差が拮抗している実感はあるか?
「A代表でもアジアの格差が無くなってきている。日本代表もウカウカしていられない。育成年代ではさらに大きいかもしれない。U-19ベトナムと戦った時にも実感した。どの相手にも気を抜くことはできないし、一試合一試合が厳しいものになってくると思います」

ーーこのチームを引っ張っていってほしい選手は?
「この23人の中には、早生まれの選手も含めて4世代の選手が入っている。早生まれだからこそプロでの経験が長い選手、逆にプロ1年目ながらも出場機会を得ている選手、年は下だけどすでに世界を経験している選手など様々。私は遠征でもキャプテンを決めない主義。キャプテンはゲームごとに決めて、できるだけたくさんリーダーシップを発揮できる選手をつくりたいというのもある。実際にまだ誰にするかは決めていない。選手が集まって、話し合って、この大会はこの選手だなっていう人をキャプテン、副キャプテンに指名したい。(必ずしも年長者ではない?) それは意識していないです」

ーーロシアW杯、U-20女子、U-16代表と日本サッカーは各世代でいい流れが続いている。
「我々もロシアに10日間滞在させていただいて、選手たちが非常に大きな刺激を受けた。そういったいい流れというものを、いくらでももらいたいですが(笑)、我々の力で掴み取るしかない。そういったものを勇気に変えたい。そして日本らしく、献身的に個人個人の力をチームとして発揮すること。インドネシアで存分に出して、必ず世界に行きたい」

(取材・文 佐藤亜希子)

●【特設】AFC U-19選手権インドネシア2018
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