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“初陣スタメン組”は全員が再招集…ロシアW杯組と「実力の世界」で競争へ

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9月のコスタリカ戦での先発メンバーは全員が再招集となった

 10月のキリンチャレンジカップに向けて6人の入れ替えが行われた“森保ジャパン”。ロシアワールドカップに出場した欧州組の合流により、生き残り競争は激化する形となったが、初陣のコスタリカ戦で先発していたメンバーは全員が再招集を勝ち取った。

「全員攻撃・全員守備というところは、前回のコスタリカ戦でも選手たちが表現してくれた。攻撃では3点を取ることができて、守備では無失点に抑えることができた」。

 4日に行われた日本代表メンバー発表会見の場で、10月シリーズのチームコンセプトを問われた森保一監督は、9月11日のキリンチャレンジ杯コスタリカ戦(○3-0)を好例に挙げた。今回の代表では、ロシアW杯に主力として出場した6人も合流するが、まずは“初陣組”の戦い方を土台にしていく心構えのようだ。

 そのようなプランニングはメンバー構成にも表れた。主将を任せたMF青山敏弘を筆頭に、果敢な突破が光ったMF中島翔哉、追加点を決めたMF南野拓実、初招集初出場だったDF佐々木翔、20歳のMF堂安律らスタメン全員を再招集。欧州組以外の入れ替えは一切行わず、まずは見知った選手を生かす形となっている。

 とはいえ、急速に世代交代を進めていたコスタリカとは対照的に、10月シリーズはロシアW杯メンバーが多くチームに残っているパナマとウルグアイが相手。コスタリカ戦の結果を「もちろん相手との力関係、コンディションもある」と認めた指揮官は、次に対戦する両国を「W杯に出ている国で、非常に力のあるチーム」と警戒し、さらに厳しい戦いを予想している。

「チームのコンセプトの中で、それぞれが持っている特長を思い切り発揮してほしい」。この日、発足当初から繰り返し口にしていた要求をあらためて強調した指揮官は「キリンチャレンジ杯にプラスして、今回のメンバーでどういう化学反応が起きるかを見たい」と今後のチームを展望。競争を求めつつ、チーム力を高めていく構えだ。

「まだまだ招集したい選手がたくさんいるし、今回の彼らがどれだけアジアカップに残っていけるのか、全員か少数なのかは実力の世界。そこは力を見極めて、アジアカップに向けてベストなメンバーを作っていきたい」。再招集という第一関門をクリアした“初陣組”だが、当面の目標である来年1月のアジアカップ(UAE)に向け、さらに熾烈なサバイバルレースが始まっているようだ。

(取材・文 竹内達也)

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