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冬のニューヒーロー候補、昌平の1年生MF須藤は国体で計4発。日本一勝ち取り、選手権予選へ

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埼玉県の優勝に大きく貢献したMF須藤直輝

[10.4 国体少年男子決勝 埼玉県 1-0 石川県 テクノポート福井総合公園スタジアム]

 インターハイではあと一歩で手が届かなかった栄冠を掴み取った。1年生ながら埼玉の強豪、昌平高の10番を背負うMF須藤直輝は、今夏のインターハイでベスト4進出に貢献。今回の国体では初戦から準決勝まで4試合連続ゴールを記録して埼玉県を勝利へ導き、インターハイでは立つことができなかったファイナルのピッチで日本一を勝ち取った。

「5戦連発はならなかったですけれども、チームが日本一になれたのでそれは良かったです」。相手を翻弄するようなドリブル、トリッキーなパスなどに楽しみながらチャレンジし、その技を大舞台で発揮ことができる注目プレーヤー。決勝戦でも立ち上がりからドリブルで2人、3人と抜きにかかり、PAまでボールを持ち込んでいた。

 ただし、決勝については「決勝は特に良いプレーはできなかったし、ボールロストも多かった」と反省。守備面での貢献度は大きく、攻撃面でも相手の脅威になっていた印象だ。だが、本人にとっては不満のパフォーマンスで、狙っていた5試合連続ゴールを記録することもできなかった。

 それでも、国体では2度後半終了間際に決勝点を挙げ、準決勝でも残り5分で値千金の先制ヘッド。「上手い上に怖い」アタッカーへ変わりつつあることを十分に印象づけた。「苦しいところで点獲る選手というのは自分でも目指していた場所」と須藤。インターハイ、国体の厳しい試合を経てより結果を出す選手へと進化してきている。

 大宮ジュニアユースでともにプレーしてきた旧友たちと戦った国体を、最高の形で終えた。「昌平でも1位を取りたかったんですけれども、今大会で悔しさを発揮するとともにみんなとやるサッカーが楽しかったんで、これでこのメンバーとやるのは最後になるんですけれどもとても良い思い出になりました」

 次の目標は選手権予選で優勝すること。「選手権は自分が(大宮ジュニアユースから)この高体連というところを選んだ目的、理由でもあるので絶対に1位を取るために自分を出して優勝していきたいと思っています」。まずは国体で課題となった部分をしっかりと改善すること。そして、選手権のニューヒーロー候補は全国出場を決め、注目される中で再び結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
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