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札幌内定MF檀崎「もう一度てっぺんに」。青森山田の10番として、主将として違い示し、目標達成へ

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青森山田高MF檀崎竜孔主将は1得点3アシストの活躍も満足せず

[11.15 選手権青森県予選準決勝 青森山田高 9-0 十和田工高 青森県総合運動公園陸上競技場]

「1年目、選手権の優勝を経験させてもらったので、もう一度てっぺんに立ちたいと思っています」。2年前、1年生の時に選手権日本一の瞬間をピッチ上で経験した青森山田高MF檀崎竜孔主将(3年)が、奪還へのスタートを切った。

 1年時の選手権はいずれも交代出場ながら、決勝を含む3試合を経験。昨年度は先発としてピッチに立ち、初戦でMF郷家友太(現神戸)の先制ゴールをアシストした。だが、チームは2試合目の3回戦で敗退。「(過去2年間)ゴールはないし、プレーでインパクトを与えたかというと全然」と語るように、選手権で満足の行く結果はまだ残すことができていない。

 今年は8月にU-18日本代表入り。9月には来季からの札幌加入内定が発表された。高校からのプロ入りを目標に掲げていたMFはJ1、J2の複数クラブから興味を受ける中、J1で上位争いをしている札幌への加入で目標の一つを達成。現在は選手権予選、プレミアリーグ、そして選手権全国大会での優勝という目標へ向けて、青森山田の先頭に立って引っ張っている最中だ。

 定位置の左SHとして先発した選手権予選初戦・十和田工高戦は、後半だけで1ゴール3アシスト。相手の警戒を上回る鋭い一歩でDF1人、2人を置き去りにして決定的なラストパスを通していた。そして、ミドルレンジからの右足シュートでゴール。だが、仕掛けでのロストや連係ミスもあり、「山田の10番として、キャプテンとして違いを見せないといけないかなと思っていましたし、チームのためにどういうプレーをするか考えていました。きょうの出来でいうと、ミスもあったし、全然納得いかないです」と自身に厳しい評価を与えていた。

 檀崎は10月19日から10日間、札幌に練習参加。ウォーミングアップのいわゆる“鳥かご”でも差を感じられるほどの高いレベルの中で「考えるスピードや、判断スピードがより速くなるのでプレーのテンポも上がりますし、そういったところは徐々に慣れていったかなと思います。充実した10日間を過ごすことができました」という。一つレベルを引き上げ、集大成の大会をスタート。進化した姿をもっともっと試合で表現し、また意識高く練習しながら成長を続けていく。

 札幌のACL出場権獲得を期待しつつ、自身は札幌のサポーターに「(選手権で)自分の武器はスピードに乗ったドリブルなのでボールを持ったら、見て欲しいかなと思います」と期待した。まずは目の前の一日一日に集中。青森山田の10番として、主将として目標を達成し、北の大地でプロ1年目のシーズンをスタートする。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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