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手応えも反省もストレートな堂安律「1試合1点、絶対に取る」

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ピッチに膝をつくMF堂安律

[11.16 キリンチャレンジカップ 日本1-1ベネズエラ 大分]

 相手GKが一枚上手だったと唇を噛んだ。前半26分、PA内左のFW大迫勇也からターンしながらパスを受けた日本代表MF堂安律(フローニンゲン)はGKラファエル・ロモと対峙しながら瞬間的にプランを変更し、右足で浮かせたシュートを打った。しかし、シュートはわずかに枠外。大きなチャンスを逃した。

「キーパーがすごくうまくて、距離の詰め方が良く、自分自身、すごく威圧感を感じていた。ニアに転がすつもりだったけど、キーパーがあまり出てこなかったので、とっさに判断を変えたことで技術が付いていかなかった」。よどみなく詳細を説明したところに、悔やむ気持ちの大きさがにじみ出ていた。

「ああいうところで決め切れるか、決め切れないか。そういうところが上にいけるかいけないかだと思う」。日本中が“ビッグクラブに行ってほしい”と願っている逸材は、野心をストレートに言葉にし、「今日(の得点)はセットプレーだけというのは、前の選手の責任。反省すべきだと思う」と、自分に言い聞かせるように話した。

 ただ、悔やむことばかりではない。森保ジャパン初陣でA代表デビューを果たしてから4試合目。「個人的には試合ごとに良くなっていると感じている。自信もついて、タッチの感触も良くなり、不安がなかった」と、楽しんでのプレーは継続中だ。中でも、所属のフローニンゲンで見せているような、自分から仕掛けるプレーが増えていることが手応えを強めている。

「今までは動き出しのところで決定機をつくることが多かったけど、今日は自分からアクションを起こしていけた。4試合目で、個人的には一番仕掛けるシーンが多かったと思っている」

 手応えを感じているからこそ、代表での地位を確立するためには「得点」が必要だとも感じている。「最後のところの質、それに尽きる。1試合1点、絶対に取ることが目標。それができないとここでは生き残っていけない、いくら内容が良くても結果にフォーカスする必要がある」。次は中3日でキルギス戦。アジアカップに向けてゴールという形で地位を確立するつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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