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無念のドクターストップ…GK山口瑠伊「自分の選択は間違っていなかった」

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U-21日本代表GK山口瑠伊(エストレマドゥーラ/スペイン)

 ようやくつかんだ先発出場の機会だった。燃えないわけがない。17日のドバイカップ第2戦クウェート戦でゴールマウスを託されたU-21日本代表GK山口瑠伊(エストレマドゥーラ/スペイン)だったが、前半終了間際のアクシデントで後半のピッチに立つ機会を奪われてしまった。

 山口がU-21代表として、最後にピッチに立ったのは今年5月に行われたトゥーロン国際大会第2戦のポルトガル戦(○3-2)。しかし、その試合の後半30分、完全に抜け出した相手選手の突破をPA外に飛び出して手で止めてしまい一発退場。そして、今年8月のアジア大会では招集外となって悔しさを味わった。クウェート戦は、ポルトガル戦以来の先発出場となり、「ピッチ上で見せてやるという気持ちがあった」と闘志を燃やして試合へと向かった。

 日本が主導権を握って試合を進めたこともあり、山口の守備機会は多くはなかったものの、相手に得点を許さないまま試合を進める。しかし、2-0とリードした前半終盤にアクシデントに見舞われてしまう。相手のセットプレーに対して飛び出すと、「相手の頭が来たと思ったらヒジがバーンと入った」と接触。右目の上を切ってしまい、「血がすごい出ていた」と振り返る。

 前半は終了を迎えてハーフタイムへ。本人は「自分的には全然行けた」とピッチに立ち続けることを望んだが、「ドクターからストップがかかってしまった」ことで、GK谷晃生(G大阪)との交代を余儀なくされた。

 試合翌日、「10針くらい縫いました」という右目の上は腫れていたが、練習場に姿を現してトレーニングをこなした。無念の途中交代を「悔しいと言えば悔しいけど仕方ない」と語りつつ、「前半2-0で勝っていて、あのセットプレーでやられると試合の流れも変わる場面だった。飛び出して相手と接触してしまいましたが、自分の選択は間違っていなかった」と無失点でピッチを去ったことで、自身を納得させていた。

(取材・文 折戸岳彦)
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