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長谷部誠の負傷は「非常に悔しい」と認めるフランクフルト監督、“消化試合”に起用した理由

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負傷した長谷部誠

 フランクフルトは13日に行われたヨーロッパリーグ(EL)でラツィオを2-1で下し、同コンペティションでドイツ勢初の全勝といった記録を達成。しかし、現地ではこの試合でも元日本代表MF長谷部誠を先発起用したアディ・ヒュッター監督の判断に疑問符を投げかける声も少なくない。

 EL前節でマルセイユに快勝しグループリーグ首位通過が決定していたフランクフルトだが、最終節に向けてヒュッター監督はブンデスリーガ前節ヘルタ・ベルリン戦に比べて7人を新たにスタメン起用するなど大幅なターンオーバーを実施。一方で、16試合連続フル出場の長谷部はリベロとしてこの試合のスタメンにも名を連ねることになった。

 すると、0-0で迎えた前半31分にアクシデントが発生。長谷部は左太ももを痛めた様子でベンチに向かって交代のサインを送り、負傷交代を余儀なくされた。チームはその後、相手ゴールに近づくことはなく、後半11分にはリードを奪われるなどで劣勢に。地元紙『フランクフルター・ルンドシャウ』では「ハセベが交代となってからしばらくは何も機能しなくなった」とも指摘されている。

 そして最終的には勝ったものの、現地メディアは長谷部の負傷の話題で持ち切りに。ヒュッター監督が14日に臨んだブンデスリーガ第15節レバークーゼン戦に向けた記者会見でも冒頭から同選手の状態に関する質問が飛ぶ。『ビルト』の記者に問われたオーストリア人指揮官はこのように返答した。

「マコトの状態についてはまだ確かなことは言えない。おそらく筋肉系のトラブルなので、年内の試合に出場できるのか判断するのは難しい。(負傷の場面でプレーを止めた相手MFホアキン・コレアについて)好感を持てるとてもフェアな対応として受け止めた。こうする選手は多くいるわけではないのでね」

 追って『フランクフルター・ルンドシャウ』の記者は「そもそも彼はなぜ出場したのか。彼はあなたにとって最も重要な選手の1人である一方で、さほど大事な試合ではなかったと思うが」と投げかけた。

「彼はリズムを維持するために常にプレーを希望する選手だからだ。加えて、カルロス・サルセドがELのグループステージに向けて登録されていないことからもハセベがプレーするほか選択肢がなかっただろう。例えばマルコ・ルスを中央で起用していたら、その左右には(シモン)ファレットと(エバン)ヌディッカと2人の左利きを置かなければいけなかった」

「もちろん、後から別のやり方を選べばよかったとはいくらでも言えるだろう。ただ、前もって何が起きるのかはわからない。マコトのこの時期での不在はもちろん非常に悔しいこと。だがそれでも昨日の試合では我々は穴を上手く埋められることを示せたと考える」

『ヘッセンシャウ』では「これまでの前半において、傑出していたフランクフルトの選手」と評価される長谷部。「フランクフルトの守備を制御し、攻撃プレーの組織も担当する」チームの要とも言われる同選手が不在となった場合、ブンデスリーガではレバークーゼンに続きマインツとのダービー、そしてバイエルンとの上位対決が待つフランクフルトはどのような戦術を採用するのかが注目される。

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