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「ボールを持っていないところのプレー」に自信、優秀選手の青森山田DF豊島基矢は高校選抜めざす

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優秀選手入りの青森山田高左SB豊島基矢(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.14 選手権決勝 青森山田高 3-1 流通経済大柏高 埼玉]

 2年ぶり2度目の高校選手権制覇をした青森山田高(青森)の左サイドバックとして、全5試合でフル出場をはたしたDF豊島基矢(3年)は、「まだ実感ないんですけど、チーム全員で戦った結果が優勝という結果につながったので、全員で喜びたいと思います」とまずは優勝の喜びに浸った。

「立ち上がり流経の雰囲気にのまれた」と豊島は流通経済大柏高(千葉)との決勝を振り返る。「ファウルが多かった。(セットプレーの)数を与えていればいつか入る」と青森山田の黒田剛監督も指摘したように、最も警戒すべき男、DF関川郁万(3年)にヘディングで叩き込まれてしまう。

 失点後、青森山田のイレブンはピッチ上で集まり、意思統一をはかった。「セットプレーからの失点だったので、(気持ちが)落ちる必要はないし、相手の関川は(ヘディングが)高いというのはわかっていたことだったので、一喜一憂することなく切り替えて、自分たちのサッカーをやろうというふうに話をしました」(豊島)。準々決勝から3試合連続での先制点献上。それでも、8分後にはMF檀崎竜孔(3年)の得点で試合を振り出しに戻す。

 豊島は「(FW佐々木)銀士の折り返しから竜孔の得点があったおかげで勝ったといっても過言ではないです。あの時間でとれたから後半に勢いをつけることができましたし、あの得点はデカかったです」と背番号10を称えれば、「檀崎のゴールでみんな目が覚めた」と指揮官も認めた。

 決勝終了後に発表された大会優秀選手。優勝した青森山田からは最多8人が選ばれ、最終ラインの中では、豊島はDF三國ケネディエブス(3年)とともに選出されている。「竜孔とか(バスケス・)バイロンに比べたら目立ったプレーはしていないと思うんですけど、ボールを持っていないところのプレーで評価されていると思っています」。

 自身の武器を認識しつつも、足りてない部分があることを忘れない。「もっとクロスの質を高めたり、攻撃の部分はいろいろ課題がある」。見据えるのは、大会優秀選手を中心にメンバー構成がされる、今春の日本高校選抜欧州遠征だ。「優秀選手に入った以上、高校選抜を目指し改善してやっていきたい」。卒業後には関東の強豪・順天堂大学でプレーすることが決まっているSBは、目前に迫った新たな戦いを見据えていた。

(取材・文 奥山典幸)

●【特設】高校選手権2018

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