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選手との壁をなくす森保スタイル「お互い自然体でいられれば」

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報道陣に囲まれる森保一監督

 グループリーグの第1戦と第2戦で交代枠を残したことにあらためて言及した。3連勝で首位通過を決めたウズベキスタン戦(○2-1)から一夜明け、日本代表森保一監督が報道陣に対応。初戦のトルクメニスタン戦(○3-2)では交代カードを1枚、2戦目のオマーン戦(○1-0)でも2枚しか切らなかった理由を問われ、「シンプルに言うと勝つため」と答えた。

「選手にはキャップ数もある。できれば代えたい部分も選択肢として持っていたが、勝つことが一番大切だと思った」。控え選手の気持ちは十分に理解したうえで、その試合に勝つためのベストな判断を下した。いずれも1点差で2連勝を飾り、グループリーグ突破を決めると、ウズベキスタン戦では先発10人を入れ替える大胆なターンオーバー。結果として腰痛を抱えるGK東口順昭を除く全22人を先発で起用し、「結果論だが、勝つことでできることも増えると思っていた」とうなずいた。

 MF乾貴士はウズベキスタン戦前の取材対応で森保監督に直接、交代枠を残した理由について「不満ではなく、疑問として」聞きに行ったことを明かした。乾の質問をきっかけに指揮官から選手たちに説明もあったようで、乾は「そういう理由で、というのなら仕方ないというのは選手全員が理解できたのではないかと思う」と話していた。

 こうした乾の行動について森保監督は「選手には少しでもモヤモヤ感がなく、思い切ってプレーしてほしい。試合に使ってあげられる選手は限られているし、ストレスがたまってくる選手がいるのは当たり前。自分が一番だと思っているのが代表選手。その気持ちは大事にしたい」と理解を示す。

「疑問等があれば、監督だからといって話すのをやめておこうとなるのではなく、何でも話してもらいたい。すべて納得できる話ができるかどうか分からないが、話せることはすべてオープンに話そうと思っている」。選手との間の“壁”を極力なくし、密にコミュニケーションを取っていくのが森保監督のスタイル。「お互いちょっとでも自然体でいられればと思っている」と歓迎した。

(取材・文 西山紘平)

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