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不在2試合は相手が先制…一発勝負で期待高まる遠藤「リスクマネジメントが大事」

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中盤でのバランサーを担う日本代表MF遠藤航(シントトロイデン)

 チーム合流が遅れたこともあり、グループリーグはわずか95分間の出場。日本代表MF遠藤航(シントトロイデン)は消耗の少ない状態で決勝トーナメントに臨もうとしている。21日のサウジアラビア戦を「リスクマネジメントが大事になる」と展望し、自身の持ち味を発揮する構えだ。

 昨年末の発熱により、全体練習に合流したのは今月6日。3日後に行われたグループリーグ第1節トルクメニスタン戦(◯3-2)には出場せず、第2戦オマーン戦で待望のアジア杯デビューを果たした。フィット感には懸念もあったが、適切なポジショニングで攻守に貢献。今大会初の完封勝利を導いた。

 その試合で意識していたのは『リスクマネジメント』だという。不在だったトルクメニスタン戦では、序盤からボールを保持しながら先制点を献上し、この失点が苦戦の発端となった。その反省を生かし、常にポジショニングを調整しつつ相手のカウンターの芽をたった一人で摘んだ。

 同じく欠場した第3節ウズベキスタン戦(◯2-1)でも先にリードを奪われ、またしても苦しい展開を強いられた。相手の中盤3枚との噛み合わせがうまくいかない時間帯も長く、中盤のフィルター役の必要性は明白。ベンチから見ていた背番号6も「もっと前に出るタイミングを見ないといけない」と感じていたという。

 そんなリスク管理のスキルは、一つも負けられない決勝トーナメントでなおさら重要になるはず。「自分のところで潰せば良いリズムで持っていけるし、2次攻撃、3次攻撃につなげられる。切り替えを意識して引き続きやりたい」。第2戦での良いイメージを継続していくつもりだ。

 決勝トーナメント1回戦で戦うサウジアラビアは「一人一人の能力が高く、技術のある選手がいる。ワイドの選手が中に入ってくるという分析もあるので、どう守るかが大事」。普段と同じくボールを握ることに意識は向けつつも、「持たせることにネガティブにならず、回させるという意識はある。うちがカウンターを狙うのも一つの手」と次善策も携え、決戦に臨む。

(取材・文 竹内達也)

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