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ブラサカ女子日本代表戦に挑む「世界選抜」が合宿を開始。"タカラジェンヌ"をもみほぐした竹内も参加

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笑顔を見せる竹内(前列右から3人目)

 ブラインドサッカーの女子日本代表の強化と世界的普及を目指して開催される国際親善試合「さいたま市ノーマライゼーションカップ2019」(23日、サイデン化学アリーナ)で女子日本代表と対戦する「IBSA(国際連盟) 世界選抜チーム」の短期合宿「IBSA 女子トレーニングキャンプ2019 supported by 田中貴金属グループ」が21日、東京・世田谷の日大ではじまった。

 10か国、28人の選手、スタッフが集結し、英語、フランス語、ドイツ語なども飛び交う国際色豊かな練習場に、今年から強化指定選手に選ばれた竹内真子ら4人の日本選手も参加した。

 竹内は「緊張しました。言葉が通じないのですが、サッカーをやっているうちにボールの動きにあわせてコミュニケーションが取れてきている気がして、楽しかったです」と笑顔を見せた。

 生まれつきの視神経の病気で視力は0.02。目が見えづらいことを口に出すことが苦手だった。昨年1月、兵庫サムライスターズの監督から誘われてサッカーをはじめ、仲間と一緒に相手のボールを止めたりする快感を覚え、楽しくなった。

「ブラインドサッカーをはじめるまでは目隠しをして動くことはなかったんですが、今は自分から言わなければいけない状況に置いてもらったことで、自ら発信するようになりました。それまでは見えているフリしたこともあって、苦しかった。でも自ら発信することで周りの方が教えてくれるようになって、実際は見やすくなってはいないはずなのに、見やすくなった感覚があります」

 普段は阪急電鉄で、マッサージを施すヘルスキーパーとして働く。

「一度、(阪急電鉄が運営する)ジェンヌさん(宝塚歌劇団員)もやらせていただいたことあります。めちゃくちゃ緊張しました」

 23日の世界選抜戦に出場できれば、記念すべき代表デビュー戦。タカラジェンヌに向き合うことと同じぐらい緊張するかもしれない。サッカーをやることで潜在能力が開花されてきた竹内は、さいたまで新たな力が花開くかもしれない。

【女子日本代表選手】(8名)
GK大作眞智子(埼玉T.Wings)★
GK本多さかえ(―)
FP加賀美和子(buen cambio yokohama)
FP菊島宙(埼玉T.Wings)
FP工藤綾乃(Avanzareつくば)
FP鈴木里佳(コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ)★
FP竹内真子(兵庫サムライスターズ)★
FP橋口史織(ラッキーストライカーズ福岡)★
【注】本多の所属クラブはなし。★は合宿に参加した選手

(取材・文 林健太郎)

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