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[ヤングサッカーフェスティバル]“静岡凱旋”の日本高校選抜CB大石、目標達成も「悔しい」

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日本高校選抜のCB大石悠介は地元・静岡で奮闘した

[3.10 静岡県ヤングサッカーフェスティバルU-18の部 静岡県ユース選抜 1-0 日本高校選抜 草薙陸]

 日本高校選抜のCB大石悠介(山梨学院/3年)は地元・静岡出身。自宅は「第34回静岡県ヤングサッカーフェスティバル」が開催された草薙陸上競技場から15分ほどで移動できるという近所で、この日は家族や友人たちが駆けつけていた。山梨学院で評価を勝ち取り、日本高校選抜の一員として静岡でプレーすることを一つの目標にしてきたDFは、それを達成。だが、後半アディショナルタイムの失点によって“凱旋試合”を白星で飾ることはできなかった。

 対人、競り合いの強さと、左足のフィードが特長のCBは朝岡隆蔵監督(市立船橋高)からの信頼を得て、始動当初から左のCBに定着。この日も先発出場したが、「試合に負けて納得の行くプレーもできなかった。やっと静岡の地でプレーさせてもらったんですけれども、1対1で抜かれちゃったり、ヘディングでは全部勝ったんですけれども、左足のフィードも出せなかった。一番は試合に負けたことが悔しい」。

 0-0で迎えた試合終盤、勝つためにチーム全体が前がかりになっていたのは確かだが、それでも相手にチャンスを作らせてはならなかった。それも失点して最悪の結末に。“凱旋”の喜びを悔しさが遥かに上回ったようだ。

「最後のシーンもあの時間帯で失点してしまった。数的不利でも止められるスキルとか力を身に着けていかないといけないし、そこは自分の力不足だったと思う。どんな理由であれ、失点するのは守備が悪いので……」。
 
 名門・東海大翔洋中から県外の高校に進んだのは全国に出て活躍するためだった。当時、Jクラブユースに加入するだけの力はまだなく、群雄割拠の静岡の高校サッカーではどのチームが全国大会に出られるか分からない。山梨で全国常連となっていた山梨学院高へ進学したのはそれが理由だった。

 日本高校選抜が毎年、欧州遠征前に静岡で試合をしていることを知ったのは高校1年生の時だったという。それを知ってからは「高校選抜がここ(静岡)でやるって聞いて、自分の成長のためにもここに戻ってきて(親や友人に)見て欲しいと思って、ここで活躍することを目標に頑張ってきた」。昨夏のインターハイで山梨学院を日本一へ導き、高校選抜入りという目標を叶えた。

「来るという目標は達成できたんですけれども悔しい」と首を振った大石だが、切り替えて次の目標を目指していく。有力となっている欧州遠征メンバー入りを果たせば、海外の強力なFWたちと真剣勝負することができる。

「海外の選手とどのくらいやれるのか楽しみに高校選抜で頑張ってきたので、自分の武器を出せる一番良い相手だと思うので、そこは選ばれたらコンディションを上げてもっと頑張りたいと思います」。日本高校選抜のチーム作りもまだこれから。チームメートたちと世界を相手に勝利し、笑顔で高校選抜の活動を終える。


(取材・文 吉田太郎)
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