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初招集DF安西、先輩・中島翔哉の“キャラ変”に驚き「昔は厳しかった」

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練習前、中島らとリフティングゲームをしていた日本代表DF安西幸輝(鹿島)

 キリンチャレンジカップ2試合に臨む日本代表には、東京ヴェルディユース出身の4選手が名を連ねている。現在は全員がクラブを離れているが、今合宿では練習前に集まって話し込む姿が見られるなど、久々の再会を楽しんでいる様子。慣れ親しんだ間柄はピッチ内でも良好なコンビネーションを生み出しそうだ。

 MF小林祐希(ヘーレンフェーン)、MF中島翔哉(アルドゥハイル)、DF安西幸輝(鹿島)、DF畠中槙之輔(横浜FM)はいずれも東京Vユース出身。1992年度生まれで最年長の小林に、94年度生まれの中島、95年度生まれで同期の安西と畠中が続いており、4学年から4人のA代表戦士が輩出されたことになる。

 この日は中島、安西、畠中の3人が報道対応を実施。それぞれが名門クラブへの思いを口にした。

 この合宿がA代表初招集の畠中は「ヴェルディユースといっても結構前の話で、翔哉くんとも久しぶりに会った」と語り、代表チーム帯同経験のインパクトが上回った様子。しかし、3学年上で欧州経験の長い小林とも対面し、「そんなに深く関わっていないので緊張したけど、すごく話しやすくて心強かった」と先輩の存在を喜んだ。

 すでにA代表の10番を背負ってきた中島は「たまたまだと思うけど、FC東京の選手もいるので、知っている選手が多くてやりやすい」と笑顔。「(東京Vユースの経験が)癖になっていることもあると思うし、いいものは継続してやってきている。良くないことは改善してきた」と自らのサッカー観の礎になっていることを明かした。

 そんな中、最も長く古巣の思い出を述べていたのは安西。囲み取材では隣の中島から満面の笑みで目配せされ、「もう言えないっす」と苦笑いを向ける場面もありつつ、偉大な先輩や同期への思いを語った。

「一緒にやれてすごくうれしいし、翔哉くんには小さい頃からめちゃくちゃ鍛えられてきた。この人以上にサッカーを好きな人はいないと思う。ハタは小学校からずっと一緒。こんなに早く一緒にやるとは思っていなかった。祐希くんはまだちょっと怖さがあるけど(笑)」。

 畠中とは一昨季まで共に東京Vでプレーしていたが、中島とはプロで一緒にプレーしたことはなく、会うのも数年ぶりとのこと。思わぬキャラクターの変化に驚きもあったという。

「翔哉くんは5年前とはいろんなことが変わっていてびっくりしたというのがあった。なんか、優しくなったというか(笑)。昔は厳しかったんですけどね。ピッチ外ではすごく優しい人なんですが、ピッチ内では厳しくて。しばらく話していて『思ってた翔哉くんと違うな』って思ってました(笑)」。

 両サイドバックをこなす安西だが、そんな先輩とは左サイドのコンビを形成する可能性もある。「翔哉くんが僕を引き出してくれるし、僕は翔哉くんの駒になれればいい。ユースの時の感覚でやれると思う」。A代表としての初舞台、当時から「代表に選ばれて当然」と思っていた先輩が前にいるとなれば、これ以上に心強いことはない。

(取材・文 竹内達也)

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