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香川が267日ぶり先発へ…森保監督が描く“トップ下像”は?

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ボリビア戦に向けて調整するMF香川真司

 日本の10番がトップ下で先発する。日本代表森保一監督は26日のキリンチャレンジカップ・ボリビア戦(ノエスタ)を翌日に控えた前日会見で「基本的には総替えで戦うつもり」と、22日のコロンビア戦(●0-1)からスタメンを総入れ替えする考えを明らかにした。

 コロンビア戦は後半20分からの途中出場だったMF香川真司(ベシクタシュ)の先発も確実。代表戦の先発は昨年7月2日のロシアW杯決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦(●2-3)以来、267日ぶりとなる。森保監督はトップ下の選手に求める役割について「得点を奪うプレーをしてほしいし、得点に絡むプレーをしてほしい」と指摘。これまで森保ジャパンのトップ下は13試合中11試合でMF南野拓実が任されてきたが、香川がロシアW杯以来の代表復帰を果たし、新たな競争が勃発した。

「基本的にマイボールを大切に攻撃しようと選手にもコンセプトとして伝えている。(トップ下の選手は)前線で起点になって、相手の嫌がるところでボールを受けて、前線に入っていく、チャンスにつなげるというプレーをしてほしい」。指揮官は“トップ下像”をそう描くが、同時にコロンビア戦速攻からもチャンスをつくった。「決めることはできなかったが、ボールを奪ってからの速い攻めはかなりできていたと思うので、速攻も遅攻もできるというところをさらに上げていかないといけない」。攻撃を操るトップ下が果たすべき役割は大きい。

 コロンビア戦の後半20分から香川が投入されると、南野が1トップにポジションを上げ、右のMF堂安律、左のMF中島翔哉とともに香川と“若手三銃士”が同時にピッチに立った。堂安は後半26分、南野は後半34分にそれぞれ交代しており、4人が“共演”した時間は短かったが、森保監督は「若い中島、南野、堂安に、これまで多くの経験をしてきている香川が入ることによって、短い時間だったが、共有できるイメージを持ってもらいたかった。それがまた次の未来に生きてくるのではないかと思った」と、その狙いを説明。香川自身、「小柄な選手が多いけど、テクニックとスピードがあるし、現代サッカーではそういう選手がより必要で、そういう選手を活かしたい。彼らのストロングポイントが自分を活かしてくれるところでもある」とポジティブな印象を口にしていた。

 ボリビア戦はスタメンが総入れ替えとなるため、両サイドはMF宇佐美貴史、MF乾貴士というロシアW杯組が入り、南野、中島、堂安はベンチスタートが濃厚だが、途中出場で再び香川と同時起用される展開も出てくるだろう。「融合は楽しみ」と話す30歳のMFにとって、新たなチームメイトとの連携向上は地元・神戸での勝利に必要不可欠だ。

(取材・文 西山紘平)

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