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槙野の薫陶も受ける橋岡、1か月後に視線「歴史をつくりたい」

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練習試合はラスト15分の出場となったDF橋岡大樹(浦和)

[4.16 練習試合 U-20日本代表 1-1 全日本大学選抜]

 視線は1か月後に向いていた。U-20日本代表の千葉合宿を終え、守備陣の軸となるDF橋岡大樹(浦和)は「課題を突き詰めることでチーム力はアップする。残りの時間でクリアしていきたい」と表情を引き締めた。

 14日のJ1第7節G大阪戦にフル出場したため、16日の練習試合はラスト15分の出場。押し込まれている時間帯に投入され、全日本大学選抜のトップを務めた東京五輪世代のエースFW上田綺世(法政大3年)とマッチアップ。外に誘導してゴール前で仕事をさせず、無失点に抑えた。

 それでも、本大会を意識するからこそ、動きの質が落ちていた終盤の出来には納得がいかない表情だった。「足が止まってミスも多くなっていた。本大会ではあってはならないこと」。1-1というスコアで最後は防戦一方に終わった点も挙げ、「攻撃につなげたかった。裏に蹴って一回押し上げるのも手だった」と指摘した。

 5月に開幕するU-20W杯は新規則が採用される。合宿2日目には小川佳実審判委員長から約70分間の講義を受け、選手たちは変更点の理解を深めた。練習試合はこの新ルールに沿って実施。ゴールキックの場面では、橋岡らCB陣がエリア内に入ってパスを受ける姿もあった。各国リーグ戦に先駆けての採用となるが、戦術的な幅の広がりを前向きに捉え、「相手が隙を見せた時に後ろからつなぐことも大切になる」とイメージを膨らませた。

 橋岡は浦和の先輩であり、07年カナダ大会に出場した“調子乗り世代”のDF槙野智章からも薫陶を受けている。「試合に出ている選手だけではなく、全員が同じ方向を向くことで結果を持ってこれると聞きました」。日本の大会最高成績は79年生まれの“黄金世代”が成し遂げた99年ナイジェリア大会の準優勝。「僕たちが新たな歴史をつくりたい」と意気込んだ。

(取材・文 佐藤亜希子)

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