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宙ちゃんがまた進化!ブラインドサッカー女子日本代表合宿の練習試合でエース菊島が7発

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菊島宙(中)は、不得意な右サイドからもゴールを量産

ブラインドサッカー女子日本代表合宿が21日、公開され、午後に男子の日本代表強化指定選手2人を擁するfree bird mejirodai と練習試合を行った。15分4本の変則方式で女子日本代表は7-8で敗れたが、16歳のエース菊島宙(そら、埼玉T.wings)が全7得点をたたき出した。

 4本中3本にフル出場した菊島は、シュートを打つことに無我夢中だった。

「7ゴールですか? ああ、覚えていません(笑)。今日は右サイドからも点をとれるように、そこから攻めていけるように、ということを村上(重雄)監督からも言われていました。いつもは左から中に切れ込むことが得意だったので、『苦手なほうに慣れて』ということだったと思います」

 相手のfree bird mejirodaiには、丹羽海斗と園部優月という男子の日本代表強化指定選手を擁し、鳥居健人も日本代表経験者だ。それでも菊島はひるむことなく意識して右サイドを駆け上がった。試合1本目の15分だけで11本のシュートを放ち、最初は何度もGKに阻まれたが、終了間際に2ゴールを決めると、2本目以降は相手GKの逆をつくような「技ありゴール」を重ねた。

 GKは本職ではないものの、free bird mejirodaiの監督でこの日はGKをつとめた山本夏幹氏が菊島の成長をこう明かす。

「以前なら同じリズムでシュートを打ってきたんですが、今日はボールタッチをわざと1度多めに入れたり、個人戦術のところであがってきていると感じます。去年のリーグ戦で見ていた動きとも違ってきています」


 菊島は相手の守備網の裏に出て、GKと1対1になってもすぐにはシュートを打たず、一瞬、ボールに触れることで、GKを動かし、その逆を狙う。

「動きをひとつ入れることは意識していました。すぐにできるとは思っていなかったし、
(動きを入れることで)ボールがどこかに飛んじゃうんじゃないかと思っていたぐらいですから。まぐれといえば、まぐれですね」

 まぐれでもゴールを重ねられるのは、やはり天才の証。菊島の成長はまだ天井が見えない。

【女子日本代表参加選手】
GK大作眞智子(埼玉T.Wings)★
FP加賀美和子(buen cambio yokohama)
FP菊島宙(埼玉T.Wings)
FP工藤綾乃(Avanzareつくば)
FP鈴木里佳(コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ)
FP竹内真子(兵庫サムライスターズ)
FP橋口史織(ラッキーストライカーズ福岡)
【注】★は21日は仕事のため欠席

(取材・文 林健太郎)

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