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3位大分で全試合フル出場も…“ストロングポイント”DF岩田、代表入りは「全然意識しない」

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大分トリニータDF岩田智輝

[5.12 J1第11節 湘南0-1大分 BMWス]

 日本代表森保一監督が12日、J1第11節の湘南ベルマーレ大分トリニータ戦を視察した。世間の注目はリーグ日本人最多得点のFW藤本憲明に集まる一方、大分には東京五輪世代で日の丸経験を持つDF岩田智輝も在籍。J1上位チームでフル出場が続く主力となれば代表入りの可能性も見えてくるが、当の本人はまったく意識していないようだ。

「オリンピックには出られたら出たいけど、出られないから終わりってわけじゃない。目指しているところはそこじゃない。もちろん、その先への過程として出られたら良いけど、最終的な目標は海外でサッカーをして活躍することなので」。五輪世代の活動で最後に招集されたのは2017年12月のM-150杯。代表からは約1年半にわたり遠ざかっている。

 ところが所属先の大分では、当時とはまったく違った次元のプレーを見せている。昨季は鼠蹊部痛の影響で序盤こそ出遅れたものの、7月25日のJ2第25節愛媛戦で先発起用されて以降は右ストッパーの定位置を確保。そこでリズムに乗ったチームはJ1自動昇格を果たすと、J1初挑戦の今季も全試合フル出場が続いている。

「自分のところでハメられても対応策はあるし、試合の展開や相手のフォーメーションが変わったなとか、前に比べると落ち着いて見えるようになってきた」。プロ5年目、安定的にトップレベルの試合経験を積み重ねていることで、違った景色が広がっているようだ。

 それでも、この日のパフォーマンスには納得がいかなかったようだ。「もっと距離を取るところと詰めるところの判断ができれば良かった」。前半は湘南のシャドーを自由にしてしまい、押し込まれる場面が続いた。また攻撃に転じた際も「相手のスペースが空くことは意識していたが、もっと蹴らずにつなげば良かった」と反省を口にした。

 そうした苦労の裏には、対戦相手からの警戒もあった。大分U-18の11歳年上の先輩で、マッチアップしたMF梅崎司は「岩田くんはチームのストロングポイントだと思っていたし、あそこでしっかりやらせないように意識していた」と明かした。岩田自身も「取れないところにボールを置くのでプレスのタイミングが難しかった」と振り返った。

 目の前の試合にフォーカスしているからこそ、五輪代表という目標からはやや距離を置いている。「代表は全然意識しないですね。選ばれたら大分の代表として頑張りたいとは思うけど、まだそのレベルではない」。森保監督の視察情報も、コパ・アメリカに五輪世代が選出されそうだという情報も、ほとんど気にかけている様子はない。

「自分は大分で試合に出ているけど、他のチームには出ていなくてもクオリティーのある選手がたくさんいる。だから試合に出続けて満足いくプレーができるか、勝利に貢献できるかのほうが大事」。もちろん、代表に選ばれるかどうかは協会強化スタッフの意向次第。不確定要素に悩まされるよりも、躍進続く大分で成長を続けていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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