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日本vsチリ 試合前日の森保一監督会見要旨

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日本代表を率いる森保一監督

 日本代表は16日、試合会場となるサンパウロのエスタジオ・ド・モルンビーで公式練習を行い、17日のコパ・アメリカ初戦チリ戦に向けて最終調整した。練習前には森保一監督が公式会見に出席した。

 以下、森保一監督の公式会見要旨

森保一監督

――多くの若手の招集があって、日本は五輪チームに焦点を置いている。コパではなく、五輪が重要なのか。
「コパ・アメリカに参加することで、招待国である我々にとっては代表招集が難しい状況であるということ。それは選手の所属クラブが、代表に派遣義務がない大会なので、選手の招集が難しかった。日本サッカー協会はA代表で臨むと努力して、選手招集に向けて動いてくれたが、なかなか思うように招集させてもらえなかった。皆さんが考える日本代表からすれば最強ではないかもしれないが、今回Jリーグ、大学、海外の所属チームの協力を得て、代表の構成をできた部分は、現在の招集条件の中ではベストな招集ができたと思う。若い年代で東京五輪に向けても中心になっていくだろう選手たちだが、さらに先のA代表の定着を彼らに望み、この大会で結果を出す選手、個々の力を示せてもらえればと思っている」

――南米の地で勝利したことないようだが、南米で戦う難しさ。若いチームとして覆すのに必要なのは。
「南米の地で南米の国と対戦して勝利がないというデータはあるかもしれないが、日本がロシアW杯でコロンビアに勝つという、これまでのデータにはない新しいデータ、結果を作っているし、コパ・アメリカでも日本代表が培ってきた経験をもとに戦い、これまでなかったデータ、勝利というデータをつかみ取れるようにしていきたい」

――初代表の選手が多いが、チーム作りの手応えは。
「多くの選手が私が東京五輪世代の監督に就任してから呼んでいる選手なので、やるべき戦うコンセプトは若い選手も理解してくれていると思うし、隣にいる柴崎を始めとする選手たちはアンダー世代ではないA代表で、私が就任してから一緒に戦って来ている。そういった意味では、今回のチームでコパ・アメリカに臨むにあたってはコンセプトの部分は問題ないと思うが、招集させてもらって準備期間が短い中で、どれだけチームの完成度として、成熟して戦えるかはやってみてと思っている。最低3試合ある中で初戦に今持っている力をすべて出せるようにしつつ、試合の中で2戦目、3戦目とチームとして修正しながらやっていきたいと思っている」

――シビアな試合になると思うが、2連覇中のチリのことをどれだけ知っているか。
「チリのことをどれだけ分かっているかということは、私自身、お伝えすることはできないが、コパ・アメリカで15年、16年と優勝しているチームということだけで、そのチームがどれだけ偉大なチームか、強いチームかということは認識しているつもりでいる。コパ・アメリカを連覇している覇者、強敵に対して、我々はチャレンジ精神を持って、勇敢に、そして粘り強く戦って勝利を目指して、選手には戦い抜いてほしいと思うし、最低限でも勝ち点1を取っていけるような粘り強い戦いをできればと思っている」

――日本代表初戦がチリだったが(地震のために中止)、ここで戦う不思議なめぐり合わせになった。明日はどう声を掛けて試合に入っていきたいか。
「チリと去年の9月に私のA代表監督の初戦がチリとの対戦だった。北海道大地震で試合ができる状況ではなく、試合自体が流れたことは当然のことだったが、世界の強豪であるチリと対戦できなかったのは残念だと思っていた。それが、このコパ・アメリカでまたチリと対戦できることは非常に嬉しく思っているし、この試合を、また自分たちの立ち位置を知るための、力を図るための試合にできればと思っている。選手に声を掛けるのは、常にチャレンジ精神を持って試合に臨むということと、勇敢にそして粘り強くという、日本人のメンタリティーを戦いに反映してもらえるように選手たちがアグレッシブにプレーをしてほしいと思う」

――若い選手にどういうところを考えながらプレーしてもらいたい。
「コパ・アメリカという舞台で戦えることは、経験の浅い選手にとっては非常に学ぶべきことが多い、レベルの高い大会だと思っているので、まずはチャレンジ精神を持って学んで、この大会での経験をもとにステップアップしてもらいたいと思っている。もう一つは学ぶだけではないと思う。この大会で勝利を目指して戦うことに変わりはないし、彼らは経験はないけど、日本代表に定着してもらいたいと思っている選手ばかりで、今自分たちができることをどれだけできるのかということを、この大会で見せてほしいと思うし、彼らの試合に臨む姿勢として、俺たちはこれだけできるんだというものをこの大会で見せてほしいと思っている。学ぶべきことと、自分たちがどれだけできるかということを自信を持ってこの大会にぶつけてほしいと思っています」

――若い選手たちがやってきた戦いがベースになるのか。
「戦い方としては試合に入る際に集中して戦うことと、アグレッシブに戦う姿勢を持って、試合に臨むことは伝えていきたいと思っている。これまで私がA代表と東京五輪世代の監督として活動している中で、システムということがあるが、まずは戦う姿勢の部分を強調して選手たちには伝えていきたいと思う。すいません。システムについては考えさせてください。ただ、先日のA代表でキリンチャレンジ杯では4バックから3バックにと。両方できるようにチャレンジしているし、東京五輪世代も3バックがベースだけど、試合の中で4バックに切り替えながらやったりしているので、両方ともできるように明日の試合は準備していきたい」

――これまでブラジル出身の選手が日本代表にいたが、ここ最近はいない。外れている理由は。ブラジルの監督で参考になる監督は。
「ブラジル出身の選手で日本国籍を持っている選手がいて、日本代表選手として、ふさわしい選手であればスカウティングしているし、選択肢の中にも入ると思う。現在のところ私がスカウティングしている中で、対象の選手がいないこと。ブラジルの監督で先日、パルメイラスの練習場でトレーニングさせてもらったときに(ルイス・)フェリペ(・スコラ―リ)さんが来てくれた。日本でも監督として仕事をしているし、中国で広州恒大の監督として仕事しているときにFIFAのクラブW杯で対戦したこともある。そういう偉大な監督が思い浮かびます」

(取材・文 折戸岳彦)
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