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FW前田大然「あの1本しかなかったけど…」“武器”はチリにも通用

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日本代表FW前田大然(松本)

[6.17 コパ・アメリカGL第1節 日本0-4チリ モルンビ―]

 見慣れない景色だったに違いない。4-2-3-1の右サイドハーフで起用された日本代表FW前田大然(松本)は、Jリーグで見せる爆発的なスピードを武器にしたプレーをほとんど披露することなく、後半20分にピッチを後にした。

 対面するチリの左SBであるDFジャン・ボセジュールの攻め上がりを警戒しての起用だったようだ。「相手はサイド攻撃を結構してくる。守備の部分ができるのは山雅で証明されているので、そういった意味での今回のポジションだったと思う」。快足を武器に最終ライン裏を突く動きでけん制し、相手を自陣に押し込むことができれば良かったが、そううまくはいかなかった。

 MFアルトゥーロ・ビダル、FWアレクシス・サンチェスらが絡むチリ左サイドの攻撃の後手に回り、ボセジュールの攻撃参加を許してしまう。引きずられるようにポジションを下げ、守備に回る時間が多くなった前田が、攻撃面でスピードを生かす場面は限られてしまった。本人も「攻め込まれる時間が多かった。守備の部分では他の選手もできると思うので、攻撃面で力を入れたかったと思う」と持ち味を発揮し切れずに悔しさを滲ませた。

「1本、タケ(久保建英)から(最終ライン裏を狙った)ボールが来たけど、ああいう場面を増やさないと自分の良さも出ない。呼んでもボールが来ない場面もあったので、出してもらえるようにしないといけないと感じる」

 後半12分にMF久保建英のスルーパスから抜け出しそうになった場面。同様のプレーを繰り返すことができれば、状況は変わっていたのかもしれない。「あの1本しかなかったけど、スピードの部分は通用したと思う」。自慢のスピードはチリを相手にしてでも通用すると手応えを得た。その自信を確信に変えるためにも、次戦以降はピッチ上を疾走する姿を増やしたいところだ。

(取材・文 折戸岳彦)
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