[8.10 J1第22節 FC東京1-0仙台 味スタ]

　FC東京が今夏補強したDFオ・ジェソクは新天地でも安定した守備力を発揮している。「FC東京の一員になりたい気持ちは強い。この2試合のためだけにチームに来たわけではないので、チャンスを逃がしたくない。必死に頑張ります」。

　ガンバ大阪7年目の今シーズンは序盤に8試合に出場したが、徐々に試合から離れ、期限付き移籍で加入が決まった。左サイドバックを担うDF小川諒也がコンディション不良という事情もあり、ジェソクは前節のC大阪戦(3-0)で先発の座をつかみ、FC東京デビュー。持ち味を発揮したが、酷暑の試合で終盤は足をつっていた。

「今日は問題なかったです。しっかり準備しました。2試合連続で足をつったらもう、一般人です(笑) 」。新天地でも安定したディフェンスを見せている。対人守備で強さを発揮し、あわやの場面は鋭く体を寄せてブロック。2試合連続のフル出場でいずれも無失点に貢献した。

　首位チームに加わり、ガンバ時代の恩師と再タッグを組む。2014年は長谷川健太監督の下、国内3冠を経験した。「監督からは『しっかりやれよ』と簡単な挨拶でしたけど、短い言葉の中に思いが込められていたと思う。監督の期待に応えたい」。シーズン途中に環境を変えたが、難なくチームにフィットしつつある。

「(移籍をして)難しい部分もありますが、皆さんがすごく優しくしてくれる。監督、選手、スタッフが温かく迎えてくれて、すぐに入ることができた。恩返ししたい気持ちしかないので、まだまだ満足できないし、必ず優勝したいです」

　経験値高い29歳のサイドバックは今、FC東京の一員としてしっかりとタイトルを目標に据えている。17日にホーム広島戦を終えれば、怒涛の敵地8連戦に突入。「次もホームで勝って、アウェー8連戦に向かいたい。なかなかない状況だけど、それを乗り越えて優勝したらストーリーになる」と意欲を燃やした。

(取材・文　佐藤亜希子)

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