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[和倉ユース大会]浜松開誠館CB吉田が躍動。守備で存在感示し、攻撃では最前線まで飛び出してアシスト

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浜松開誠館高CB吉田真那斗は和倉ユース大会準決勝、決勝で印象的な活躍

[8.10 和倉ユース大会決勝 前橋育英高 1-1(PK4-3)浜松開誠館高 城山陸上競技場]

 PK戦の末に敗れて準優勝に終わった浜松開誠館高だが、CB吉田真那斗(3年)のプレーが印象的だった。

 身長は170cmと決して大柄ではないが、「自分はスピードもあるんですけれどもヘディングも特長で、ヘディングでは絶対に負けない自信があります」と語るように、空中戦の攻防で強さを発揮。また、味方DFラインの背後を幅広くカバーしつつ、出足良くインターセプトも連発していたCBは、カウンター攻撃に移ると、最前線まで飛び出して決定的な仕事をしてのけていた。

 後半15分にMF廣渡優太(3年)が決めた同点ゴールは、吉田が位置から右サイド深くまで飛び出し、パスを通して生まれたもの。後半終了間際にもカウンターから一気に右サイドを攻め上がり、決定的なラストパスをゴール前に入れていた。

 吉田は「自分が結果を出すという意味で、常にゴールを狙いながらプレーしています。守備でも貢献するし、攻撃でも貢献するということを毎試合意識しているので、それが得点に結びついたと思います」と微笑。守備面では前橋育英のパスワークの前に崩されたシーンもあったが、相棒の長身CB北島伊織(3年)や実力派GK菅沼一晃(3年)のサポートを受けながら、攻守に渡って存在感を放った。

 1人目のキッカーとして登場したPK戦は、シュートコースが甘く失敗。優勝に貢献することはできなかったが、自覚を持って声、プレーでチームを引っ張るDFは大会優秀選手に選出された。

 吉田は昨年、レギュラーとして選手権初出場を経験。SB、ボランチとしてもプレー可能の万能型プレーヤーだが、現在はCBとしてのプライドを持ってゴールを守り、勇気のある攻め上がりも見せ続けている。

「去年初めて(全国大会に)出場して、それでも全国の壁というのは大きかったので、今年はまずは静岡を突破して、1回戦を越えて、全国制覇したいと思っています」。清水などでプレーした青嶋文明監督も「良いと思います」と推すCBが、静岡連覇を狙う浜松開誠館を背中で引っ張り、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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