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世界のトップを体感したDF岩田智輝…約1年9か月ぶりの“舞台”で示すべきこだわり

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U-22日本代表DF岩田智輝(大分)

 約1年半、東京五輪世代の代表から遠ざかっていた。しかし、今年6月、久しぶりに代表のユニフォームを着る機会が訪れる。DF岩田智輝(大分)が招集されたのはトゥーロン国際大会に臨むU-22日本代表ではなく、コパ・アメリカに挑むA代表だった。

「いやー、ビックリしましたよ。嬉しいというより、ビックリの方が大きかったです」。A代表初選出は本人にとってもサプライズだったようだが、「今の自分がどれくらい通用するのか楽しみもあった」と南米の強国との戦いに向かった。

 大会では第2戦のウルグアイ戦、第3戦エクアドル戦で右SBの位置でフル出場。ウルグアイ戦ではFWルイス・スアレス、FWエディンソン・カバーニと対峙し、「強いし速かった。体をぶつけられたらどうにかなると思ったけど、体を当てる時間さえないくらい速かった」と世界を体感した。

「Jリーグで味わえないようなスピード感や判断の早さを感じた。ただ、世界のトップを体感したことで、守備の部分では抜かれるシーンは少なくなったと思うし、予測の部分でシュートブロックというのも増えたと思う。これからも毎試合毎試合意識していれば、さらに良くなっていく」

 あれから、約2か月。所属する大分でレギュラーとしてシーズンを過ごす男は、今度は東京五輪世代のU-22日本代表に17年12月のM-150杯以来、約1年9か月ぶりに復帰することになった。コパ・アメリカでは4バックの右に入ったが、U-22代表では大分同様に3バックの右を任される。「大分でやっている分、ここに来てもすごく自信を持ってやれる。コパのときはいつもと違う難しさがあったけど、今回はいつもどおりやれたらいい」と意気込んだ。

 今回の北中米遠征で、DF登録で招集された6選手の中では最少の178センチ。「身長がない分、違うところで良さを出さないといけない」。特にこだわるのが、「攻撃参加は他の選手よりもしたい」とオーバーラップだ。

「もちろん守備はしっかりやるけど、攻撃のことを考えている。コパではゴール前までオーバーラップして、そこでやり切れなかったというのが自分の中にはあったので、クロスで終わることが大事。今回はやり切るということを自分の中で考えている」

 翌6日にはU-22メキシコ代表と親善試合が行われる。東京五輪世代の代表として、約1年9か月ぶりとなる公式戦で自身の持ち味を存分に発揮するためにも最高の準備を進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)

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