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痛恨ミスもGK大迫敬介は前向き「トライした中でのミス」…横内監督代行も擁護

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U-22日本代表GK大迫敬介

[9.6 国際親善試合 U-22日本代表 0-0 U-22メキシコ代表]

 ゴールはがら空きとなった。誰もが失点を覚悟した瞬間だったかもしれない――。

 U-22メキシコ代表戦でゴールマウスを託されたのは、東京五輪世代の代表では17年12月のM-150杯初戦タイ戦以来の出場となるU-22日本代表GK大迫敬介(広島)だった。しかし、約1万3000人が詰め掛けた完全アウェーのスタジアムの雰囲気、そして前日の雨によって劣悪な状況となったピッチに「慣れるまでに時間がかかり、前半の入りのところで不安定な部分が出てしまった」と振り返ったように厳しい立ち上がりとなってしまう。

 序盤からメキシコの激しいプレスに遭ってビルドアップに苦しむと、前半14分に危機を招く。味方のパスをゴール右に流れて受けて左サイドにつなごうとしたところ、「少しボールから目を離した」ことで、まさかのキックミス。ゴールはがら空きとなり、こぼれたボールに相手選手が反応したことで先制点を奪われると思われたが、ダイレクトで放ったシュートはゴール右に外れて失点を免れた。

 痛恨のミスとなったが、横内昭展監督代行は20歳GKを擁護。「ビルドアップのところで1度危ないシーンを作られたが、我々があのスタイルでやっていこうとしている中でのミスなので、僕はポジティブに捉えている」。U-22日本代表には後ろからつなぐチームコンセプトがあり、「失点してもおかしくないシーンだったけど、あれを僕らはトライさせているので、その責任は全部僕にある」とキッパリと答えた。

 大迫自身も「自分たちのコンセプトであるGKを使ってボールを動かすというところにトライした中でのミスだった。ミスは絶対に起こると思うし、消極的なミスではなかったので、次につなげたいと思っている」と下を向くことなく、前を向いている。そして、「つなぐ部分は自分の課題でもあるので、味方とすり合わせていかないといけない」と、その精度をより上げていこうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

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