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「海外に行ったからではない」…森保監督、ハーツ食野&AZ菅原をU-22代表初招集

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ハーツMF食野亮太郎(上)とAZのDF菅原由勢

 今夏、ともに海外に新天地を求めた2選手が、U-22日本代表初選出を果たした。スコットランドのハーツに在籍するMF食野亮太郎とオランダのAZでプレーするMF菅原由勢を招集した森保一監督は、2人への期待を語った。

 1998年6月18日生まれで21歳の食野は、今季J3リーグでシーズン序盤に8得点とゴールを量産し、一時は得点ランクトップにも立った。その後は主戦場をJ3からJ1に移し、5月11日の鳥栖戦で初ゴール。その後も鹿島、湘南からゴールを奪い、リーグ戦12試合出場3得点を記録すると、8月9日にマンチェスター・シティへの完全移籍が発表された。同月30日にはスコティッシュ・プレミアシップのハーツへの期限付き移籍が発表され、翌31日にはリーグ戦でデビューすると、9月14日の第5節マザーウェル戦で初ゴールを記録している。

 2000年6月28日生まれで19歳の菅原は、下部組織から名古屋で育つと、17歳7か月で迎えた18年のJ1開幕戦でスタメンデビューを飾り、同年4月にはプロA契約を締結し、17歳10か月というクラブ史上最年少でのプロ契約となった。今年5月にポーランドで開催されたU-20W杯では全4試合にフル出場し、チームの16強進出に大きく貢献。大会後の6月18日にAZへの期限付き移籍が発表されると、8月5日のエールディビジ開幕節シッタート戦で先発フル出場を果たすだけなく、後半39分には移籍後初ゴールを奪うなど鮮烈なデビューを飾った。

 海外で新たなスタートを切った若武者を呼び寄せた森保監督だが、「海外に行ったからではなく、国内にいるときもチームでの活動やアンダー世代での活動を追って見てきた」と国内でプレーしていたときから、継続して追ってきたことを説明。そして、「国内にいるときはなかなか継続して試合に出られなかった中で、スコットランドとオランダに渡って所属チームで存在感を発揮し、ヨーロッパリーグなど、高いレベルでもプレーしているのを見て招集させたもらった」と新天地でのプレーを評価して初招集することになった。

「それぞれのストロングポイントがあると思うので、自分の力を最大限に発揮してもらいながら、チームコンセプトを理解してもらえればと思っている」

 今回招集された海外組は同代表常連のMF中山雄太(ズウォレ)とMF三好康児(アントワープ)、そして食野と菅原のみ。海外で成長した姿をピッチ上で示し、“新風”を吹かせることができるだろうか。

(取材・文 折戸岳彦)

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