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興梠が振るう愛のムチ…1G1Aの橋岡も「まだまだ」、関根に対しても「俺は辛口だった」

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浦和レッズMF橋岡大樹とFW興梠慎三(30番)

[10.6 J1第28節 浦和2-1清水 埼玉]

 ネットを揺らしたのはまたもや背番号30だった。リーグ戦8試合未勝利と厳しい状況で迎えた清水戦で、浦和レッズは前半19分に先制点を献上してしまう。しかし、前半アディショナルタイムにFW興梠慎三が同点となるゴールを陥れた。

 右サイドでボールを受けたMF橋岡大樹がクロスを送ると、「身長がない分、CBと競り合ったら絶対に勝てないので、工夫しないといけないので相手の前に入ることが重要」という興梠がDFファン・ソッコの前に体を入れてダイビングヘッド。同点ゴールをネットに突き刺し、「ゴール前は工夫一つで点を取れると思う」と胸を張った。

 興梠は同点ゴールを奪ったが、この日の勝利の立役者は20歳の橋岡だ。橋岡は同点ゴールをアシストするだけでなく、後半30分には決勝ゴールを決めるなど、チームに9試合ぶりの勝利をもたらした。1年半前の18年4月15日、J1第8節で同じく清水と対戦した際、ユースから昇格したばかりの橋岡のピンポイントクロスからヘディングを叩き込んでいた興梠が、橋岡の成長を問われると「まだまだでしょ」という声が返ってきた。

「もっとビシバシ鍛えたいと思う。関根に対しても俺は最初から辛口だったから。あいつ(関根)が若いときは『お前、全然ダメだ』と言っていた。(橋岡は)若いし、試合に出るにつれて良くなってこないといけない。ここで、『お前、良くなったな』というより、『まだまだだな』と言った方が成長すると思っている。今日は1得点1アシストしたので天狗にさせておけばいい(笑)」

 かつて、ビシバシ鍛えたという関根は確かな成長を遂げた。20歳の若武者の伸びしろを理解しているからこそ、33歳を迎えたエースストライカーは、あえて厳しい言葉を贈っている。

(取材・文 折戸岳彦)
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