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前半の窮地救ったGK権田「これからGKで勝たなきゃいけないシーンがある」

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ビッグセーブの直後、MF中島翔哉に合図を送るGK権田修一(ポルティモネンセ)

[10.15 W杯2次予選 日本3-0タジキスタン ドゥシャンベ]

 窮地を救うビッグセーブにも冷静だった。日本代表GK権田修一(ポルティモネンセ)は0-0で迎えた前半24分、フリーで抜け出したFWイーソン・パンシャンバの強烈なシュートを的確な反応で阻止。それでも「僕の仕事はボールが来たらしっかり防ぐということ」と事もなげに振り返った。

 ここまでのカタールW杯アジア2次予選では、2試合ともに日本が圧倒的な優勢を保っていたため、ほとんど見せ場がなかった権田。しかし、この日は違った。立ち上がりからタジキスタンの勢いが日本の守備陣を上回り、カウンター攻撃が何度も脅威に。日本は後ろ向きの対応を迫られる場面が多々あった。

「モンゴル戦みたいに毎試合まったくシュートが来ないというのはなかなか考えられない」。相手のシュートが0本に終わった5日前の試合をそう振り返った背番号12だが、前半24分には大ピンチも訪れた。相手のスルーパスをしっかり読んで対応したものの、入っていれば最終結果にも大きく影響しかねないターニングポイントだった。

 ただ、自らのプレーを誇ることはしなかった。「シュートまで持って来られたシーンはあの1回。それ以外はちゃんとサイドからのボールに中盤もSBも戻ってきた。後ろから見ていて人が足りないな、やばいなというのは1シーンだけ。それだけハードワークしてくれたし、だからこそゼロで終われた」と全員での守備を称えた。

 だからこそ3試合連続無失点という結果にも安堵した様子はない。激戦の守護神争いをリードする30歳は「これから相手のレベルがどんどん上がっていったらGKで勝たなきゃいけないシーンがあると思う。僕はまだまだなので、そういう試合が来た時にチームを勝たせられるようもっともっとレベルアップしないといけない」と素直に成長を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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