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[MOM651]立正大MF武田夏輝(4年)_「拓は得点王、僕はアシスト王」

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MF武田夏輝(4年=清水ユース)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.9 関東L1部第20節 立正大1-0流通経済大 たつのこ]

 今季より初の1部リーグを戦う立正大だが、現在3位と健闘。初のインカレ出場が現実的になっている。

 そんな中で“タイトルW獲り”を目指している。この日は前半27分、左サイドからMF武田夏輝(4年=清水ユース)が出した横パスをFW人見拓哉(4年=矢板中央高)がダイレクトで蹴り込み、決勝点が決まる。アシスト王を目指す武田のアシストから、得点王を争う人見の得点。理想的なゴールで立正大が勝ち点3を積み上げた。

 武田は「シュートを打とうと思えば打てた」と振り返る。ただ「お互いランキングを争っていることも意識した」とした上で、「パス出したほうが確率が高いかなと思ったので、パスを出しました」と冷静な判断に胸を張る。人見も「あそこでパスを選択してくれたことは有り難い」とホットラインに感謝した。武田はこれで8アシストでランキング単独トップ。人見も得点ランキングトップタイに浮上した。

「2人で獲れたら嬉しい。チームの順位的には明治の一強ですが、個人タイトルは僕も拓もチャンスがある。拓には得点王になって貰いたいし、僕も役に立てばいいなと思います。それに自分もタイトルを獲ったら自信がつきますし、他の選手の刺激にもなると思う。獲ることでチームに還元出来たらいいなと思っています」

 勝ちながら自信をつけてきた。大学史上初の1部リーグを戦う今季開幕前は、「正直、残留できたら、一部に定着できるチームの礎を作れれば」と思っていたという。それでも開幕戦で昨年覇者の早稲田大に逆転勝ち。勢いづいたチームはアミノバイタル杯準優勝で初の総理大臣杯出場も果たした。

 目標の上方修正はすでに行われており、初のインカレ出場はもちろん、総理大臣杯で悔しい敗戦を喫した大阪体育大へのリベンジを果たしたいと強い思いでいる。「相当悔しかったので、絶対にインカレに出て倒したい。勝てる自信もあるので、かなり気合が入っています。やれたらいいですね」。

 2部リーグを戦った昨季は怪我で思うような結果を残すことが出来なかったことから、一旦は卒業後の就職を決意。一般企業への就職を内定させた。しかし1部リーグで結果を残したことで、サッカーの楽しさを再確認。今はクラブチームでサッカーを続ける方向で話を進めているという。

「関東リーグで今までは勝てないなというチームに勝てたことが、自分でもやれるんだという自信になった。僕以外の人もサッカーへの欲は強くなったと思います。だから今、めちゃくちゃ楽しい。ずっとやっていたいので、インカレに出て勝ち上がれるようにいい準備をしていければなと思っています」

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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