beacon

横浜FC内定の青森山田MF古宿、選手権では「誰よりも走って、誰よりも存在感を」

このエントリーをはてなブックマークに追加

青森山田高の横浜FC内定MF古宿理久は全国での活躍を誓った

[11.16 選手権青森県予選決勝 青森山田高 0-0(PK4-2)八戸学院野辺地西高 青森県総合]

 横浜FC加入内定の青森山田高MF古宿理久(3年)が全国大会で誰よりも走って、目立って、上手いプレーをすることを誓った。

 この日の前半はリスクを管理しながら中盤の後方でボールをさばくことに徹していたが、時間が経過するにつれて前へ出る回数を増加。敵陣中央で受けて素早くサイドへボールを展開したり、コンビネーションからPAへ割って入ろうとするなどゴールを目指す動きを見せた。

「運動量的には上がってきたというイメージで、今日はゴール前で関わる回数が多くなって、その中で侵入やシュートができたと思う。最近の試合に比べたら、そういう部分にもチャレンジしているので」と古宿。精度や運動量を駆使して青森山田の攻撃のスイッチを入れる存在はより、決定的な仕事をすることも求めている。

 ただし、満足はしていない。「もっと走って、もっとボールに関わることもできたと思います」。プレミアリーグEAST首位の青森山田のゲームをコントロールする司令塔だが、レギュラーになったのは今年から。そのため、チームメートのMF武田英寿主将(3年)や昨年度の選手権で活躍した選手、年代別日本代表クラスの選手に比べるとまだまだ知名度で劣るのが現状だ。

 前回大会日本一の青森山田の中心人物、来季からJリーガーになる選手としてのプライドもある。プロ入りの目標を叶えた今、最大の目標は選手権で活躍し、チームを日本一へ導くことだ。

「この選手権は誰よりも目立って、誰よりも上手いプレーをしてという小さい頃からの夢があるので、その中で全国に名が広がっていければ良いと思う。選手権に出たくてこの3年間やってきて、自分は1年生の時も2年生の時もメンバーに入れずかかわってこれなかったので、3年生になって集大成の大会だと思うし、この3年間の中でも一番大切な試合になると思うので必ず活躍をしたい」。選手権に懸ける思いは非常に強い。

 自分が不甲斐ないプレーをすれば、チームに影響を及ぼしてしまうことも理解している。「自分が運動量落ちたり、ミスが出たりするとこのチームも沈んじゃうという印象があるので、自分は絶対に誰よりも走って、誰よりも存在感を出して、ミスもなく攻撃に繋がるパスだったり自分の持ち味を出していければこの先も選手権に向かって良い結果が出ると思う」。自分への期待感を持ちつつ、責任感を持ってやるべきことを全うする。

 昨年度の選手権では古宿の前任の「6番」MF天笠泰輝(現関西大)が中盤で“MVP級”とも言われるほどの活躍。青森山田の日本一の原動力になった。選手権で一気に名を広めた先輩以上のプレーをすることが目標だ。

 また進路である横浜FCにも刺激になっている選手がいる。中学時代のチームメートで来季から再び同僚となる予定のFW斉藤光毅は昨年の段階でJデビュー。今年はJ2で6得点を挙げている。「結果出しているのでアイツも。自分も山田で結果を出すことしかないので、そうしたら(横浜FCからも)良い評価してもらえると思う。結果を出したい」。自信を持ってプロ生活をスタートさせるためにも、選手権で結果を残す

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

TOP