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途中出場で一矢報いた山口蛍「得点に関して思うところはないけど…」

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後半24分に一矢報いたMF山口蛍

[11.19 キリンチャレンジ杯 日本1-4ベネズエラ パナスタ]

 後半20分からの途中出場で一矢報いるゴールを挙げた。ホームで前半のうちに0-4とされる屈辱的な展開。ピッチに立った4分後にFW永井謙佑の横パスを日本代表MF山口蛍(神戸)はPA外から右足ダイレクトシュート。ボールは相手DFに当たってコースが変わり、ゴールネットを揺らした。

「永井くんが中を見た時点でボールを要求していたので、ふかさないことだけを考えた。相手に当たったのはラッキーだった」。0-4を1-4としただけと考えれば、山口のゴールは焼け石に水に過ぎない。だが、1点を取るのと無得点で終わるのとではやはり印象が違う。そういう意味で貴重なゴールだった。

 修正能力でもさすがの実力を示した。前半をベンチから見て、「後ろが重たい」と感じていたといい、永井とは早い段階で「入ったら前から行こう」と話していたそうだ。戦況を見て修正する力、遂行する力。いずれも経験豊富で確かな実績を持つ山口ならではの能力だ。

「得点に関してはあまり思うことはない」と淡々としていたが、「0-4と負けていたので前から行くのは当然。そこを一番に考えた」と胸を張った。

「(前半は)距離が遠かった」「見ていてボランチが下がりすぎて受けていたので、僕が入ったときは下がらず、後ろはセンターバックに任せた」「これぐらいの相手になると、もっと寄せないとやられてしまう。もっと最後のところで体を投げ出して、クロスを止めないと」。気になる箇所が次々と出てくる。豊富な経験を持つ山口がまた存在感を示しつつある。

(取材・文 矢内由美子)

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