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1年生MF松木が決勝点!青森山田が3年ぶりに高校年代「真の日本一」!

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青森山田高が高校年代「真の日本一」に

[12.15 プレミアリーグファイナル 青森山田高 3-2名古屋U-18 埼玉]

 青森山田が「高校年代真の日本一」に――。高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2019 ファイナルが15日、埼玉スタジアム2○○2で開催され、プレミアリーグEAST優勝の青森山田高(青森)とプレミアリーグWEST優勝の名古屋グランパスU-18(愛知)が対戦。1年生MF松木玖生の決勝点によって青森山田が3-2で勝ち、3年ぶり2回目の優勝を果たした。なお、大会MVPには青森山田のCB箱崎拓(3年)が選出されている。

「高校年代最高峰のリーグ戦」であるプレミアリーグの東西王者が激突するファイナル。3年ぶりにこの舞台に駒を進めた青森山田は4-2-3-1システムを組んだ。GKは佐藤史騎(3年)で4バックは右SB内田陽介(2年)、CB箱崎、CB藤原優大(2年)、左SB神田悠成(3年)の4人。中盤の底の位置に古宿理久(3年、横浜FC内定)と松木が構え、トップ下がU-18日本代表MF武田英寿(3年、浦和内定)。右MFは後藤健太(3年)、左MFは浦川流輝亜(3年)、1トップは田中翔太(3年)が務めた。

 一方、名古屋は初のファイナル進出。日本クラブユース選手権(U-18)大会、Jユースカップに続く3冠を懸けたファイナルは4-4-2システムを組んだ。GKは東ジョン(2年)で4バックは右SB一丸大地(2年)、CB鷲見星河(2年)、CB牛澤健(3年)、左SB新玉瑛琉(3年)。中盤はゲーム主将の田邉光平(3年)と斉藤洋大(1年)のダブルボランチで右MF榊原杏太(3年)、左MFがU-17日本代表の光田脩人(2年)。2トップは村上千歩(3年)と武内翠寿(2年)がコンビを組んだ。

 立ち上がりはやや不用意な形からチャンスを作られかけた青森山田だったが、得意のセットプレーを得点に結びつける。11分、内田の右ロングスローが中央に流れると、ゴールエリアに落ちたボールを田中がヘディングシュート。青森山田が先制点を奪った。

 名古屋は田邉や光田のドリブルや中央の縦パスなどで前進。パス交換などから中央のスペースを取るなど危険なゾーンまでボールを運んでいた。また、セカンドボールの攻防戦でも優位に立っていたが、青森山田はシンプルに前線、サイドへボールを運び、そこに武田や古宿が絡む形からの連続攻撃でチャンス。27分には松木が左サイドへはたき、浦川が左足でクロスを入れる。これをファーサイドで受けた後藤が強烈な右足シュートでゴール。2-0と突き放した。

 セットプレーやクロスの対応がやや甘くなってしまっていた名古屋は2点のビハインド。さらに36分には左CKから松木に決定的なシュートを放たれた。だが、41分、中央から崩すと、村上が切り返しでDFを外して左足で追撃ゴール。1点差に詰め寄る。

 そして、後半14分には左サイドへ抜け出した田邉のグラウンダークロスを再び村上が1タッチでゴールに沈めて同点に追いつく。だが、青森山田は直後の16分、PAで武田が競ってこぼれたボールを拾った松木が切り返しからDFの股間を通す左足シュート。これが右隅に決まり、再び勝ち越した。

 またもや追う展開になった名古屋はミドルレンジからのシュートやPAでの鮮やかな崩し、榊原のテクニカルなドリブルなどで反撃。だが、最後まで身体を投げ出してブロックしてくる青森山田DF陣やGK佐藤の好守の前に得点することができない。

 青森山田は前からのプレッシングと後ろに重心を置いた守備を使い分けながらゴールを守り続ける。メンバーを入れ替えながらハードワークを継続。そして藤原や箱崎、神田を中心に名古屋の反撃を凌ぎ切った青森山田が3-2で勝利。全国4488チームが参加しているというU-18年代リーグ戦のトップリーグのチャンピオン、“真の日本一”に輝いた。

(取材・文 吉田太郎、)
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