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「森脇は止めると思った」PK読み切ったG大阪JY守護神、藤ヶ谷GKコーチの助言も奏功

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ガンバ大阪ジュニアユースのゴールマウスを守るGK森脇勇人(3年)

[12.26 高円宮杯U-15準決勝 G大阪JY 1-1(PK4-2)大宮U15 味フィ西]

 大一番のPKストップでガンバ大阪ジュニアユースを決勝へと導いた。1-1で迎えたPK戦。互いにキッカー2人目まで成功し、先行・大宮U15の3人目が枠を外して失敗。優位に立った状況でGK森脇勇人(3年)は4人目と対峙した。

 キッカーがボールを置いた瞬間からコースを察しつつ、「助走の入り方をちゃんと見たら分かるから」という藤ヶ谷陽介GKコーチのアドバイスを胸に、落ち着いて相手を見た。「一本外してくれたので、しっかりと相手の雰囲気を見ることができた」と感覚を研ぎ澄ました。

 すると、瞬時の判断と反応の速さを生かし、得意とするシュートストップを大一番で披露。完全に読み切った森脇は左に飛び、見事にキックを抑えてみせた。G大阪JYは4人目のMF吉原優輝(3年)が決め、全員が成功。PK4-2で決勝進出を決めた歓喜の瞬間、笑顔のチームメイトが次々とヒーローの元へと駆け寄った。

 サッカーを始めた小3からGKの道を歩んできた。当時から好きだったポジションを志願。G大阪JY入団前からガンバを応援していた森脇の憧れは、青黒のゴールマウスを守った藤ヶ谷氏だった。スタジアム観客席から見つめていた元JリーガーがGKコーチになり、「アドバイスはめっちゃ心にくる」。経験豊富なGKコーチの指導の下で学び、この日もPK前に受けた助言を生かした。

 殊勲のパフォーマンスは周囲の期待通りだったようだ。チームメイトのFW南野遥海(3年)は「前もPKを止めていた。俺らが決めたら絶対に勝てると思った」と信頼を明かす。さらに梅津博徳監督が「森脇は止めると思っていた」と言い切れば、藤ヶ谷GKコーチも「止めてくれると信じていました。GKの3年生3人が常にいい関係性で練習してきたことが今日につながった」と活躍に目を細めた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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