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ブラインドサッカー日本代表の黒田と田中が聖火ランナーに内定

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ドリブルする黒田智成(左)と田中章仁(奥)

 ブラインドサッカー日本代表が13日、千葉市内で行っていたパラリンピックイヤー最初の合宿を打ち上げた。FP黒田智成とFP田中章仁が聖火ランナーに内定していたことがわかった。黒田は5月6日に熊本県内、田中は6月25日に静岡県焼津市とともに生まれ故郷を走る方向で調整中だという。黒田は言う。

「もともとサッカーは遊びではじめましたが、友達とボールを蹴ったりして感覚を磨いたのは熊本の自然で、僕は地元が凄い好きなんです。ただ、地震もあって、まだ復興の途上の場所もある。そんな熊本に育ててもらった感謝の気持ちを持って、ブラインドサッカーで頑張りたいという気持ちを伝えたいし、熊本の人にもブラインドサッカーのことを注目してもらえれば」

 また田中もこう続ける。

「パラリンピックに興味を持ってもらいたいという気持ちもありましたし、昨年、静岡のブラインドサッカーチームの立ち上げにも少し関わらせてもらって、周りからも『やってみたら』という声ももらっていたので申し込みました。走りたくても走れない人がいるのでこの上ない名誉なことです。(視力があった頃に)一人一人は距離は短いかもしれませんが、聖火の価値と言うか、神聖なものというか、同じ火がつながれていることを不思議な思いで見ていた記憶があります」

 合宿を打ち上げた13日の午後に日本代表は昨年12月、東日本リーグで初優勝したfree bird mejirodaiと練習試合を行い、4-0と快勝。昨年10月のアジア選手権の準決勝・中国戦で左ひざを負傷して以来、実戦から遠ざかっていた黒田にとっては久しぶりの復帰戦だった。

「思い切りシュートを打つと左ひざはまだ痛いけど、通しでプレーできたので安心しました。ゴールを決めたかったけど、3月のワールドグランプリにヤマを持ってきたいです」

 3月16日開幕のワールドグランプリには、パラリンピック出場資格国の多くが来日することが予想されている。ストライカーの黒田と攻守の要となる田中は、聖火ランナーに選ばれたことも励みにまずは3月の「プレパラリンピック」にむけてさらにギアをあげていく。

整列する田中章仁(左)と黒田智成(右から2人目)

(取材・文 林健太郎)

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