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[新人戦]2月の段階で「ボールは動かせる」日章学園が攻めるも決定打出ず。九国大付との首位攻防戦はドロー:九州

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10番FW木脇蓮苑が左足シュートに持ち込む。だが日章学園高は決定力が課題に

[2.15 九州高校(U-17)大会予選リーグ第2節 九州国際大付高 0-0 日章学園高 福岡フットボールセンター]

 15日、第41回九州高校(U-17)サッカー大会(新人戦)第1ブロック第2節で九州国際大付高(福岡1)と日章学園高(宮崎2)が激突。0-0で引き分けた。

 ともに初戦を勝利している両校。互いに、勝てば決勝トーナメント進出へ向けて大きく前進する一戦だったが、ドロー決着となった。前半は、福岡県新人戦で東福岡高の連覇を7で止め、27年ぶりの優勝を果たしている九国大付が縦への勢いある攻撃やショートカウンターを見せる。

 特に期待の1年生FW吉田晃盛や1年生レフティー・MF岩熊唯斗が果敢な仕掛け。攻守の要であるMF森喜大主将(2年)がセカンドボールを自分たちに傾け、強引に縦へ割って入ってくる吉田の突破や岩熊のクロスからゴール前のシーンを作り出した。

 対する日章学園はカバーリング広いCB古賀照也主将(2年)やCB的場大翔(2年)、GK清原寛斗(2年)を中心に決定打を打たせない。試合は2日前まで2年生が修学旅行だった九国大付の運動量が徐々に低下。特に後半は日章学園が攻め続ける展開となった。

 日章学園は後方でボールを動かすと、縦パスをスイッチに3人、4人が1タッチを交えて局面打開。そして10番FW木脇蓮苑(1年)やMF葭岡遙来(1年)がゴール前に飛び込んでくる。名将・早稲田一男監督も「(この攻撃は)止められていない」という連動した攻撃。だが、九国大付も成長株の186cmCB三宮陸矢(2年)やCB磯崎碧(2年)、GK立石爽馬(2年)らが我慢強く守り続ける。

 日章学園は17分、いずれも交代出場のMF日野海土(2年)の右クロスをFW栃原大輝(2年)が頭で合わせ、試合終了間際の28分にはMF日吉悠真(2年)、MF藤本優希(1年)と繋ぎ、葭岡がゴール前に飛び込んだがシュートはいずれも枠外へ。相手の速攻を封じながら攻め続けたものの、1点を奪うことができなかった。

 日章学園の早稲田監督は「この時期としてはボールを動かせる」という。だが、相手のレベルが上がる中でそれをどう攻略するか、「考える能力と考える姿勢」(早稲田監督)が重要だ。

 古賀は「自分たち決定力の低さだったりが理由で、県の決勝でも負けている。勝ち切ることが大事になってくる中で勝ち切れなかったのは自分たちの反省で、改善すべきところです。明日勝てばトーナメントへ行けるんで、しっかりと勝っていきたいと思っています」。日章学園中時代に全国中学校大会で優勝している1年生や古賀ら力のある選手たちがいることは確か。本気で高校日本一を目指す今年、まずは九州大会で結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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