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[MOM3162]長崎総合科学大附MF田中翼(2年)_憧れの「15」背負い、ボール奪取連発

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長崎総合科学大附高MF田中翼がボールを奪って前進

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.16 九州高校(U-17)大会予選リーグ第3節 長崎総合科学大附高 4-0 那覇西高 福岡フットボールセンター]

 先輩の意志を受け継ぐMFが、中盤で存在感を放った。長崎総合科学大附高のMF田中翼(2年)は中盤の底の位置で狙い澄ましたようなインターセプトを連発。相手を置き去りにするような形でショートカウンターの起点となっていた。

 田中は「自分は展開力とかがあまりないので、ボールをカットして近くの人に繋いだり、そういうことを意識してサッカーをしていました」という。相手の出し手の目線を見て、“出させた”ところへ鋭くプレッシング。試合終盤まで運動量を切らさず、那覇西高のポゼッション封じに大きく貢献していたMFは、「狙いとか、予測も今回良かったので獲れていたんじゃないかと思います」と微笑んだ。

 同じくシャルムFC熊本出身で、長崎総科大附でキャプテンを務めたMF田中純平(現福岡大)のようなクレバーなプレーヤーだ。目指している姿は「一番チームが苦しい時にボールを取って盛り上げていったり、ボランチなのでボールを散らしたりしていきたいです」。憧れの存在としては、寮で同部屋だった身近な先輩MFの名を挙げた。

 MF中島勇気(3年)は、守備能力の高さと正確な右足を武器に選手権予選優勝に貢献し、全国大会でも先発出場。田中が背番号「15」を背負っているのも意味がある。「ずっと部屋も一緒だったので、勇気さんが(選手権予選などで)着ていた番号が『15』で、自分が勇気さんの分まで頑張りたいと思っています。勇気さんが着ていたので、『俺は15』とコーチ陣に言っていました」。今大会は希望通りに「15」を背負って躍動。ボールを動かせる選手が多い中で守備面で中心になることと、技術力向上を求める「15」がまずは九州制覇に貢献する。

 献身的なボランチは、シーズンを通して貪欲に成長すること。そして、年末の選手権で白星を勝ち取れなかった先輩の分も全国大会で結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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