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「サッカーは狂っている。まさに病気」スポルティング会長が選手の検査が優先される現状に嘆き

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スポルティング・リスボンのフェデリコ・バランダス会長

 スポルティング・リスボンのフェデリコ・バランダス会長は、医療従事者よりもサッカー選手に新型コロナウイルスの検査を行うことに疑問を感じているようだ。

 世界中で34万人以上の命を奪うなど、依然として猛威を振るい続ける新型コロナウイルス。サッカー界にも大きな影響を与えており、3月中旬までに各国のリーグ戦が軒並み中断され、オランダやフランス、ベルギーなどでシーズン打ち切りが決まった。一方で、ドイツではリーグ戦が再開され、イングランドやスペイン、イタリアでは6月以降の再開を目指している。

 6月上旬の再開が決まったポルトガルでも、各クラブの選手やコーチ、スタッフに対して新型コロナウイルスの検査を実施。検査キット不足への懸念が絶えない中で、医療従事者よりもサッカー関係者を中心に検査することに対して、クラブドクター出身で2017年からスポルティングの会長職に就任したバランダス氏は『ニューヨーク・タイムズ』で不満を口にした。

「フットボーラーは病院で働く医師たちよりもテストを受けている。私にとってこの事実はおろかで、とても政治的だ。政治的な観点からこのことは理解できるが、科学的にはばかげている。ポルトガルでのフットボールは狂っている。宗教のようで、まさに病気だ」

 また、クラブ会長を務める傍ら、サポートするために新型コロナウイルスの感染者で溢れるリスボン陸軍病院の救命救急センターで勤務するバランダス会長は、ベストのタイミングでブルーノ・フェルナンデスをマンチェスター・ユナイテッドに売却できたと語り、パンデミックによる財政難に直面する中での苦労を明かした。

「フットボールは中断になっていても、クラブ活動は続いているから、私は多くのことをやり続けている。病院で働き、フットボールのことを考えることは最初の1カ月半の間、簡単ではなかった。しかし、ポルトガルでフットボールは中断しているから、医師として働くことがこの国にとってより重要であると考えている」

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