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決勝ゴール&劇的同点弾。U-16日本代表候補合宿で大宮U18FW前澤拓城が連発

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FW前澤拓城(大宮U18)はU-16日本代表候補合宿の30分2本のゲームで連発。AFC U-16選手権メンバー入りへアピールした

 熾烈なFW争いで長身FWがアピールした。FW前澤拓城(大宮U18)はU-16日本代表候補合宿4日目の巴戦で、赤ビブスチームの2トップの一角として出場。30分2本のゲームでいずれも貴重なゴールを決めた。

 1試合目は27分に左サイドからのラストパスを受けると、GKをかわして決勝点となるゴール。「ヒロム(千葉大舞)に入った瞬間に『これ来るな』と思って、狙い通り。GKはもうちょい上手くかわせたら良かったんですけれども……」と説明するように、本人にとっては完璧ではなかったようだが、まず「絶対に決めたい」という思いを表現する。

 そして、2試合目は0-1で迎えたラストプレーで劇的な同点ゴール。PAでラストパスを受けると、右足で冷静にシュートを撃ち込んだ。このゴールで引き分けに持ち込んだ赤チームは1勝1分で優勝。赤チームの優勝の立て役者となったFWは、「本当に最後の最後だったので、『絶対に決めるぞ』という気持ちもあったし、それで決めてチームとして優勝できたので良かったです」と微笑んだ。

 182cmの長身を生かしたポストプレーを得意とする前澤は1月のトルコ遠征で「身体が細いというのが課題だった」。新型コロナウイルス感染拡大の影響によるチーム活動休止期間は筋力トレーニングや食事の摂り方に意識して4kg増量。ゲーム体力が不足していることは確かだが、それでも徐々に状態を上げてきている。

 この日は他のFW陣を上回る結果を残した。だが、ポストプレーのタイミングや精度については納得していない。よりレベルアップし、アピールを続けなければならないと考えている。

「ハルミ(南野遥海)やヤマト(内藤大和)は凄い決定力もあるし、そこに食い込んでいくためには結果が必要だし、FWとして裏への抜け出しとかもしっかりとやっていかないと最終予選には入っていけないと思っています」

 今年11月開幕のアジア予選(AFC U-16選手権、バーレーン)を勝ち抜き、U-17ワールドカップに出場して活躍すること。「森山(佳郎)監督からも教えて頂いたんですけれども、(U-17ワールドカップは)自分が凄く成長する場だと思っている。出れたらプロにも近づくと思うので、出たいと思っています」という前澤が求められるプレーと決定力を磨いて、まずはAFC U-16選手権メンバーに食い込み、日本のU-17ワールドカップ出場の力となる。

(取材・文 吉田太郎)

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