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鳥栖で最多10人が感染か…Jリーグ緊急会見で竹原社長「徹底的に全貌を明らかにする」

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サガン鳥栖の竹原稔社長(オンライン会議アプリ『Zoom』のスクリーンショット)

 Jリーグは12日、同日夜に予定していたルヴァンカップのサンフレッチェ広島サガン鳥栖戦を中止すると決定し、緊急記者会見で経緯を説明した。鳥栖ではすでに陽性が発表されていた金明輝監督に加えて、新たに選手・スタッフ1人ずつの陽性が判明。さらに7人が「陽性疑い」で再検査を受けており、クラブ内の感染者が短期間で最多10人にのぼる可能性がある。

 鳥栖では10日、金監督の感染が判明。11日にクラブ独自のPCR検査を89人に対して実施した。12日に判明した結果では80人が陰性だったが、9人が「陽性疑い」で再検査へ。そのうち選手・スタッフ1人ずつは11日に発熱の症状が見られ、12日に抗原検査で陽性が確認された。陽性が確認された選手は同日時点で37.1度の発熱が続いている。一方でスタッフは平熱に戻っており、他の陽性疑い7人は無症状だという。なお、金監督の濃厚接触者として特定されていたスタッフ3人はいずれも陰性だった。

 Jリーグ公式戦の中止は7月26日のJ1第6節サンフレッチェ広島対名古屋グランパス、今月2日のJ2第7節大宮アルディージャ対アビスパ福岡戦に続いて3例目。なお、鳥栖は8日に鹿島アントラーズと対戦しているが、金監督と相手チームは濃厚接触にあたらず、新たに陽性が判明した2人も発症が試合3日後だったため鹿島戦は濃厚接触の対象外(※対象は発症2日前)となることから、同日に予定しているルヴァン杯の清水エスパルス対鹿島アントラーズ戦は通常どおりに行われるという。

 この日、会見に出席した村井満チェアマンは鳥栖で感染者が続発していることを受けて「二桁の可能性もある感染状況は今までにない」と危機感をあらわにした。一方、クラブ内で感染拡大が広がった“クラスター”にあたるかについては「判断は保健所の指示に従って対応していくことになる」と明言せず。今後に向けては「日程が非常に過密だが、試合開催ありきではなく、指導や助言をもとに対応を練っていきたい。今後の日程も再考する可能性があることを認識している」と述べた。

 同じく会見に出席した広島の仙田信吾社長は「試合を楽しみにいただいていたファン・サポーターには申し訳ない。私も残念です。7月26日の名古屋戦に続く当日の中止でバタバタしましたし、ご心配もおかけしました。おかげさまで選手の気力と体力はしっかりしたものを保っているので引き続き応援をお願いしたい」とサポーターにメッセージ。その上で「われわれもいつコロナに襲われるか分からない。しっかりと安全対策をしたい。サガン鳥栖の選手・スタッフにはお見舞い申し上げますし、一日も早い回復をお祈りしております」と鳥栖を気遣った。

 また鳥栖の竹原稔社長は「サンフレッチェ広島のスタッフの皆さま、開催に向けて多大なるご尽力をいただいている中、広島の地を訪れることができず、試合が開催できないことを改めてお詫び申し上げるとともに、またお伺いしますとお伝えいたします。また試合を待っていたサポーターの皆様、スポンサーの皆さまに私どもが行けないことについて深くお詫び申し上げます」と陳謝した。

 その上で「本来であれば伺うつもりで私たちのチームも最善の調整を致しておりました。広島に行く日程を組んでいたが、安全が担保できないという意味で最高の筋書きのないドラマを見せることができないと思い、断念した」と報告。「複数の感染者が出たことは誠に残念だが、徹底的に感染状況の全貌を明らかにして、感染の沈静化に尽力して、ウィズコロナでコロナと戦う中でJリーグが果たす役割を再度しっかり胸に刻み、これから活動をして参ります。スポーツのこれからの時代にライブであるスポーツの力を信じ、選手一同もこれからの大変な時期を乗り越えていきたい」と語った。


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