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[関東]順天堂大がセットプレー2発で逆転勝ち!塩浜がAT決勝弾「自分にとってもプラスになる1点」

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[9.12 関東大学L1部 法政大1-2順天堂大 RKUフットボールフィールドA面]

 前半に1点を先行された順天堂大だが、後半25分、左サイドからMF杉山直宏(4年=大津高)が蹴ったFKにDF小林夏生(1年=横浜FMユース)が飛び込んで同点。そして試合終了間際の後半アディショナルタイム2分、再び杉山が左サイドで得たFKをゴール前に入れると、今度はFW塩浜遼(2年=静岡学園高)が頭で合わせて、劇的な逆転勝利を呼び込んだ。

「キッカーの杉山直宏君がいいボールを蹴ってくれるので、自分たちがゴール前に入って行けば、ボールが来ると信じていました。練習からいいボールがきていたし、あの場面も触らなくても入るボールを蹴ってくれました」(塩浜)

 塩浜は1年生だった昨年はリーグ14試合に出場して2得点。今季もここまで全6試合に出場している。しかし今季はベンチスタートになることも多く、得点を決めることはできていなかった。「最近は自分の中で上手くいかないところがあった。フラストレーションも溜まっていたけど、決勝点という形で発揮できたのは自分にとってもプラスになる1点だったと思います」。

 静岡学園から順天堂大に進学。長谷川竜也(川崎F)や名古慎太郎(鹿島)、そして昨年は旗手怜央(川崎F)と近年はJリーガーへの“黄金ルート”になっている。塩浜ももちろん、後を追いたいと考えている。「プレッシャーでもありますけど、挑戦する気持ち。尊敬しているだけじゃダメだし、食らいつくつもりでやりたい」と鼻息は荒い。

静岡学園時代の塩浜

 後輩たちの活躍も刺激にしたい。静岡学園高では10番を背負う中心選手だった塩浜だが、自分たちの年代での高校選手権への出場は叶わなかった。そして翌年、一学年下の後輩たちは冬の舞台で快進撃をみせると、24年ぶりの王座奪還を果たした。

 同じ釜の飯を食べた後輩たちの快挙について、「嬉しさもあったけど、悔しい気持ちも大きかった」と素直な気持ちを明かす。

「松村(優太=鹿島)や田邉(秀斗=川崎F内定)も個性がある選手で自分に持っていないものを持っている。でも逆に自分にしかないものもある。そこは4年間で磨き続けて、また一緒にプロの舞台でやれれば面白いんじゃないかなと思っています」

 先輩だけじゃない、後輩にも追いつけ追い越せ。夢を掴むためにこれからも貪欲に歩を進めていく。

(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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