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森保監督がオランダ遠征に意気込み「元気、勇気、根気を見せたい」陰性証明持参、現地でも対策徹底

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会見に出席した森保一監督

 日本サッカー協会(JFA)は1日、活動再開後初の合宿となる10月のオランダ遠征に参加する日本代表メンバーを発表した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入国制限の影響で、国内組は招集できず、25人全員が欧州組という史上初の編成。完全オンラインで行われた発表会見では、森保一監督、反町康治技術委員長から意気込みが語られた。

 森保ジャパンにとって、10月5日に始まるオランダ遠征は昨年12月のEAFF E-1選手権以来、約10か月ぶりの活動。またE-1選手権には国内組中心で臨んでいたため、代表の主力を担う選手たちにとっては昨年11月以来の招集となる。

 再始動の地はオランダ。世界的に新型コロナウイルスの再流行が確認されており、国際試合には依然として困難がつきまとう状況だが、欧州では9月からUEFAネーションズリーグが再開。欧州内でも制限の厳しくない同国に白羽の矢が立てられた。反町委員長は同国政府や駐日大使館、同国サッカー協会の名前を挙げて「ノーと言ってもおかしくないところをイエスと言ってもらって本当に感謝している」と謝辞を述べた。

 一方、対戦相手はアフリカのカメルーン(9日)とコートジボワール(13日)に決定。欧州各国はネーションズリーグを戦っているため親善試合を行う余裕はないためだ。それでも「ヨーロッパに行ってヨーロッパのチームと試合をしないのは少し不思議な気分だが、それ以外でランク的に高いところと手を握って試合をしようという形」(反町委員長)で選定。W杯出場経験が豊富な両国と中立地で対戦するという貴重な機会を設けられた。

 試合前には両チームがPCR検査を受検し、感染予防対策を徹底。欧州サッカー連盟(UEFA)のプロトコルに従い、会場内の人数も制限しながら無観客での試合開催となる。また日本を出発するスタッフは全員がSmartAmp法検査を受け、陰性証明書を持って渡航。現地での動きはホテル、練習場、試合会場だけにとどめ、「空港に着いたら宿泊ホテルに向かうが、フロアはもともと貸し切るような形になっており、外側とのつながりをブロックした形で生活環境を整えていく」(反町委員長)と慎重を期していく構えだ。

 森保監督はオンライン会見で「多くの方が環境作りに尽力してくださって、われわれが活動できるということを絶対に忘れてはならない。応援してくださる方々に恩返しとなる活動、試合をしないといけない。多くのハードルを乗り越えて、皆さんが環境づくりをしてくれた」と感謝。その上で「コロナウイルスや日本で頻繁に起こっている自然災害等で傷ついている方々が多く、困難な生活を送られている方が多い中で、われわれが試合のなかで、元気、勇気、そして根気を見せたい。最後のホイッスルが鳴るまで一人一人が全力を出し切りながら根気強く戦うこと、どんな困難があっても最後まで戦い抜くという気持ちを持つこと、チーム一丸となって一人一人がチームのために献身的に支え合って最後まで戦い抜くことを試合の中で表現できれば」と意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)
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