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“先輩”率いる日体大柏で台頭。最終ラインから勝負球打ち込むDF篠宮潤哉

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日体大柏高DF篠宮潤哉。(写真提供=日体大柏)

「自分の仕事としては、守備も大事なんですけれども、繋ぐサッカーというのもあって縦パス、自分が起点となってゴールを取れるように意識しています」

 DFとして、ゴールを守ることが何よりも大事な仕事。同時に、自分が起点となってゴールを取ることに楽しさを感じている。日体大柏高の篠宮潤哉(3年)は元ボランチで、昨年末からDFへ転向。その新ポジションで「他のCBとは違うようなプレーができるように意識しています」というプレーを表現している。

 東京学館浦安高との選手権千葉県予選初戦では、3バックの中央で先発し、後方から“勝負球”を入れて2ゴールの起点に。相手は守備ブロックを形成してきていたが、前半34分に味方との連係でパスコースを作り出し、斜めに楔を打って先制点を演出した。加えて、篠宮は2-0の後半14分にも縦パスを打ち込んで味方のファインゴールを生み出している。

 180cmの長身DFは鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身。中学時代に戦う部分を学び、高校はボールを保持して崩すサッカーを求めて日体大柏へ進学した。同校を選んだ理由の一つが酒井直樹監督の存在だ。恩師は初石少年サッカークラブの先輩で「家もめちゃくちゃ近い」。酒井監督の息子、右WB酒井愛輝(2年)は小学生時代のチームメートでもある。

 小学生時代から面識のある酒井監督の日体大柏へ進学して3年目。昨年はインターハイメンバーから漏れるなど悔しい思いもしてきたが、最後の選手権で得意とする頭を使った守備とパス能力を発揮している。

「蹴ることも時に大事かもしれないけれど、日体が勝つために繋ぐことは必要なことだと思うので、パス繋いで、市船や流経に『何だコイツらは』と思わせられるような試合をしたいと思います。全国に出るために本気で取り組んでいきたい」。高校卒業後はアメリカの大学への進学を希望。日体大柏の攻撃のスイッチ役を担う技巧派DFは、選手権で結果を残してステップアップのきっかけも掴む。

(取材・文 吉田太郎)
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