beacon

[MOM3241]済美FW加藤駿介(3年)_切れ味抜群の縦突破。3得点に絡む活躍

このエントリーをはてなブックマークに追加

済美高FW加藤駿介は3得点に絡む活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 選手権愛媛県予選準々決勝 松山北高 0-4 済美高 GF新居浜A]

 済美高の武器はスピード豊かなFW加藤駿介(3年)とFW久保一輝(2年)の両ウイングが繰り出すサイドアタックだ。特に右の加藤の突破が切れ味鋭く、相手DFは仕掛けてくると分かっていても簡単に止められない。松山北高と対戦した準々決勝は、「縦に仕掛けるだけでなく、クロスやシュートなど最後までやり切って終われていたので、いつも以上に良かった」と笑みを浮かべるパフォーマンスを披露し、自身のゴールを含めて3得点に絡んだ。

 最初に見せ場が訪れたのは、前半22分。「好きなエリア」と話すPA右から仕掛けると、相手DFに倒されてPKを獲得。キッカーのFW玉上隼翔(3年)がゴール左に決めた。宮本敬士監督が「独特のドリブルで、相手に潜り込める。あの動きは教えて出来るものではない。今日は良い方に働いて良かった」と評する特徴を発揮した形で先制点に貢献すると、後半3分には再び決定機が訪れた。

 玉上がゴール前に入れたCKをゴール前のMF佐伯拓哉(3年)が競り合い、こぼれたボールが加藤の下へ。「枠に飛ぶように吹かさないように思い切り振らず、抑える感じで狙った」。冷静に放った一撃がゴールに突き刺さり、チームの2点目となった。後半27分にも左からのクロスでMF村上頼(3年)のゴールをお膳立て。快勝の立役者となった加藤はお役御免となり、28分にピッチから退いた。

「一枚剥がすプレーや剥がした後にエグっていくのが得意」と話す加藤は、日本代表FW鎌田大地(フランクフルト)、MF東俊希(広島)ら技巧派を輩出しているFCゼブラ出身。1対1など徹底して個の技術を磨いてきた。「県内で自分のスタイルに合っているのは済美かなと思った」と進んだ高校での3年間では、縦への突破の切れ味が増し、愛媛県内での存在感が増している。

 昨年もピッチで存在感を見せたが、今治東中等教育学校に敗れ準決勝敗退。「昨年は1対1の強さで負けていた。それからはスピードが必要だと感じてアジリティートレーニングを意識してやってきたので今大会は、そういう所で強さを見せたい」。帝京五高に挑む24日の準決勝は成長した姿を見せる格好の舞台。「済美に来てからずっとベスト4で負けているので、今年こそはまず決勝に進んで全国に出たい。DFラインが身体を張って頑張ってくれているので、前の選手がしっかり点を獲って頑張りに応えたい」と活躍を誓う。

(取材・文 森田将義)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

TOP