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鳥栖U-15でクラセン日本一勝ち取り、筑陽学園へ。1年生MF北野真平は課題改善して攻守で輝く:福岡

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筑陽学園高の注目ルーキー、MF北野真平

[10.31 選手権福岡県予選準々決勝 福翔高 2-6筑陽学園高 小郡]

 筑陽学園高は、福岡準々決勝で1年生2人がダブルボランチを組んでいた。中央を割られるようなシーンがあったことも確かだが、洞察力優れたMF瀬戸千太郎(1年)がセカンドボールを回収しながらゲームメークし、178cmMF北野真平(1年)も高い身体能力を活かした攻守で勝利に貢献。特に北野はサガン鳥栖U-15時代の日本クラブユース選手権(U-15)大会準決勝で2得点を叩き出すなど日本一に輝いている注目ルーキーだ。

 北野は中学時代、筑陽学園中に通いながら鳥栖U-15でプレー。鳥栖U-18から昇格の誘いがあったというが、高校サッカーへの憧れや「中学からお世話になっていたので恩返ししたい」という思いもあって筑陽学園高への進学を決めたという。

 1年生ながら前回福岡王者の背番号8を背負ってピッチへ。出ているからには、チームを引っ張るつもりで戦っている。この日の後半には、敵陣でのインターセプトから一気に仕掛けて角度の無い位置からポスト直撃のシュート。特に後半は存在感も放ったが、「1年から出させてもらっているんですけれども、学年とか関係ないので、自分たちからもうちょっと発信して思い切りやりたいです」とまだまだ自分を表に出していく考えだ。

 この日は足を攣らせた後半31分までプレー。印象的だった点の一つが守備面だ。これまで得意ではなかったという部分に精力的に取り組んできている。「守備が苦手だったので、特にそれに取り組もうと思ってバチバチやりました。(現在の理想像は)ディフェンスですね。筑陽はディフェンスに力を入れている。元々守備が苦手な僕は、ここで強くなって活躍したいです」と北野。良いプレーをするために体力面も重視するボランチは、その部分を磨いた上でレベルアップ中の守備や得意とする長短のパスを発揮していく。

 スーパープリンスリーグ九州で鳥栖U-18と対戦した際は自分の力を出しきれなかったという。「小学校から中学校まで育ててもらった」クラブ相手でも活躍し、勝利に貢献できる選手になること。まずは選手権を勝ち抜くことが現在の目標だ。

「やっぱり負けたくないですし、福岡で圧倒的に勝たないと全国で勝てないので、今日みたいに点取って、無失点で終われる試合ができれば、全国で高い順位も狙えると思います」。全国大会に出場すれば、北野やMF杉森隼人(1年)ら他の1年生たちとともに注目を集めそうな長身ボランチ。九州国際大付高との準決勝ではより自分から発信して、攻守両面でチームを勝たせるプレーをする。

(取材・文 吉田太郎)
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