beacon

曽ヶ端の背中見て育ったGK沖悠哉、先輩の引退に「一生忘れることのない3年間だった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-23日本代表候補GK沖悠哉(鹿島)

 偉大なる先輩がユニフォームを脱ぐ決断を下した。その背中を見て育った後輩は、さらなる進化を誓っている。

 鹿島の下部組織で育ち、トップチーム在籍3年目を迎えたGK沖悠哉(鹿島)。今季、GKクォン・スンテ、GK曽ヶ端準らとの定位置争いを制し、中盤戦以降はレギュラーに定着した。

「偉大な先輩がいる中で、試合に出るのは責任感もあるし、プレッシャーもあるけど、プレッシャーから逃げていたら鹿島で試合に出られない。小さな頃から鹿島の試合を見て、鹿島でスタメンになれば代表が見えてくるとずっと思っていた」

 その言葉通り、J1リーグで24試合に出場して経験を積むと、U-23日本代表候補に初選出を果たした。

 前日の24日には鹿島一筋で23年間を過ごした曽ヶ端の現役引退が発表された。鹿島の下部組織で育った沖にとって、「小さな頃からずっと見る機会があり、憧れていた選手」。18年のトップチーム昇格以降はチームメイトとして、「同じグラウンドで一緒に練習して、技術面、メンタル面を学ぶことは本当に大きかった」と多くの影響を受けた。

「自分にとって、一生忘れることのないかけがえのない3年間だった。この3年間を無駄にせず、そこから上積みをもっとしていきたい。自分はソガさんにはなれないので、ソガさんの経験にプラスして、自分のプレー像を作り上げていきたい」

 大きな飛躍を遂げた1年の締めくくりとして、26日には関東大学選抜との練習試合が行われる。「今までソガさんに頼っていた部分があった。自分がしっかり自立して鹿島を支えていきたい」と覚悟を示した若武者が、U-23代表候補初の舞台でも自身の存在価値を証明する。

(取材・文 折戸岳彦)

TOP