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“3年間名古屋内定”の苦労は人知れず…東海学園大FW児玉駿斗が大学ラストマッチ「今は不安よりもワクワク」

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[1.7 #atarimaeniCUP1回戦 順天堂大3-0東海学園大]

 7日、大学サッカー特例全国大会『#atarimaeniCUP』の1回戦で、東海学園大(東海3)は順天堂大(関東6)に0-3で敗戦。この瞬間、FW児玉駿斗(4年=中央学院高/名古屋内定)の大学4年間の戦いが終わった。

 名古屋グランパスから異例の発表がされたのは、18年3月のこと。児玉の3年後となる22シーズンの入団内定が明らかになった。そこからは史上初となる3シーズン連続でJクラブ内定大学生として過ごすことになった。

 18年にはJ1リーグで4試合に出場。大学生としても昨年夏、ユニバーシアード代表に選ばれて、今季Jリーグで大活躍したMF三笘薫(川崎F)やFW上田綺世(鹿島)、MF山本悠樹(G大阪)、名古屋でチームメイトになるDF森下龍矢らとプレーし、世界一を経験した。

 しかし誰もが経験したことのないこの3年間には、様々な苦労があった。安原成泰監督は「特に去年は体がボロボロになってしまって、精神的にも苦労した」と明かす。また高いレベルを経験したことによる進化に周囲がついていけなくなってしまったことも影響として出てきていたという。

 ただ4年生になって周囲を見渡せるようになった。また、苦労した時期を乗り越えたことで、精神的な大きな成長がみられるようになったという。「こんなにチームのことを考えてプレーしたことはないと思う」。指揮官もより一層逞しくなった愛弟子に目を細める。

 来季からはいよいよ、プロサッカー選手・児玉駿斗としてキャリアを歩んで行くことになる。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を獲得した名古屋は、新シーズンに向けて大型補強を慣行。1年目から出場機会を得るためには、ハイレベルな競争を勝ち抜かないといけない。

 大学生活を振り返り、「安原さんに出会っていなければここまでなっていない。東海学園に来て良かった」と笑顔をみせた児玉。あと10日ほどでいよいよ名古屋での新体制がスタートするが、「前までは不安があったけど、今はワクワクしています」と胸を躍らせた。

(取材・文 児玉幸洋)
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