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結果と成長求めながら東北制覇。選手権準優勝メンバーが示した“青森山田としてあるべき姿”

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ゲーム主将として青森山田高を牽引したMF藤森颯太

[1.25 東北高校新人選手権決勝 青森山田高 6-1 仙台育英高 Jヴィレッジ]

 全国高校選手権準優勝の悔しさを知る選手たちが青森山田高を牽引した。選手権全5試合で先発したMF小原由敬(2年)が、大会を通じて攻守に貢献度の高いプレー。同じく全5試合で先発のFW名須川真光(2年)は決勝で1得点2アシストに加え、献身的な守備を見せ続けた。また、今大会でゲーム主将を務めたMF藤森颯太(2年)、新DFリーダーのCB三輪椋平(2年)は中心選手としての働きに加え、声の部分でもチームを鼓舞。彼らは結果にこだわりながら、個人としてできることを高いレベルで表現していた。

 今回の東北高校新人選手権は、ともに今年のリーダー格であるMF松木玖生(2年)とMF宇野禅斗(2年)が不在。その中で藤森は「玖生や禅斗がいない中で誰がキャプテンシーを持ってチームをまとめるか、と言った時に自分がやらないといけない、去年の経験を踏まえてやっていかないといけないなという気持ちで臨んだ大会でした」と説明する。

 考えていたのは青森山田のトップチームの選手としてやるべきことの表現。「自分たちがやるべきことを分かっているので、それにどう取り組むか、プレーで表すのもそうですし、そういうことを意識していました」と藤森は語る。

 挨拶など礼儀の部分や、周囲への気配り。そしてピッチでは貪欲に勝利を求め、そのために戦い、走り続けていた。今大会の指揮を執った正木昌宣コーチは「去年までは3年生について行っていただけの印象だったんですけれども、東北新人では三輪、藤森、小原、名須川あたりが試合だけでなく、色々な形で“青森山田としてあるべき姿”を新しいメンバーに伝えてくれていた」と認める。

 5-0で勝利した準決勝では1点目を奪った後に落ち着いてしまったことを反省。三輪は「決勝ではそんなことをやっていたら絶対にダメだと。“怒涛”のように行かないといけない」と首を振る。決勝では前半7分までに2得点を奪うなど、反省点をすぐに改善して勝利。一戦一戦成長し続けた部分も含め、「常勝軍団」“青森山田としてのあるべき姿”を表現しての東北制覇だった。

(取材・文 吉田太郎)

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