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日本高校選抜はFW崎山が抜け出しと強烈プレスで2点演出。進路の駒澤大戦でアピール成功

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2本目、日本高校選抜FW崎山友太(米子北高3年)が抜け出しからPKを獲得(写真協力=高校サッカー年鑑)

[2.18練習試合 日本高校選抜 5-3 駒澤大]

 ポジション争いのライバルは選手権得点王に加えて、優勝校のエース、そしてU-17日本代表の逸材ルーキー。日本高校選抜FW崎山友太(米子北高3年)は「自分は(その中で)一番レベルが低い感じなので」と謙遜しながらも、自分の強みを最大限に発揮している印象だ。

 駒澤大戦では、2本目12分にミーティングから指示されていた「自分がDFの視野から消えること」を実践。MF新井爽太(山梨学院高3年)のスルーパスでDFの視界の外側から飛び出し、PKを獲得した。

 その後もクロスから決定的なヘッドを放つなど相手ゴールに迫ると、3本目15分には相手GKへの鋭いアプローチでミスを誘い、MF廣井蘭人(帝京長岡高1年)の勝ち越しゴールをもたらした。

 スピードを活かした裏への抜け出し、スピードを活かした相手へのアプローチという攻守の特長を発揮。相手GKのビッグセーブによって無得点に終わったが、進路である駒澤大相手に活躍して「(1年から大学の公式戦で活躍するという)目標を持っている。今日は良いアピールができたと思います」と微笑んだ。

 FW争いのライバルは、選手権で5得点を叩き出して得点王に輝いたFW安斎颯馬(青森山田高3年)と山梨学院高のエースで決勝での同点弾が印象的な野田武瑠(3年)、そしてU-17日本代表に名を連ねるスーパールーキーFW福田師王(神村学園高1年)の3人だ。「自分の足りない部分だったり、自分に必要な部分を3人から上手く吸収できたら良い」と自分の成長に繋げながら、勝負にもこだわっていく。

 出番を得て活躍するために、米子北で3年間学んだこと、磨いてきたことを発揮していく。沖縄出身の崎山は兄2人と同じ米子北へ進学。1年時からチャンスを得て全国大会でゴールを挙げるなど活躍してきた。

 だが、下級生時はチームの期待に応えることができなかったと感じている。守備も、ボールを持った時も自分のプレーが中途半端になっていたことが原因だった。それでも、3年時は思い切りプレーすることを心がけ、また練習、自主練から自分の良さを伸ばすことを意識。その結果、よりチームに貢献することができるようになったと感じている。

 沖縄から、全国大会で活躍するため、プロになるために鳥取で挑戦。「兄2人が米子北で頑張っていて、自分がそれに泥を塗らないように」という思いも自分を努力させる力になったという。スピードに乗った仕掛け、得点力、そして守備、運動量を日本高校選抜でも思い切り出していくつもりだ。

「運動量だったり、守備で貢献するということは高校で学んだことなので、それを活かすことを考えて高校選抜の合宿に臨んでいます」。今年の日本高校選抜は米子北の中村真吾監督がコーチとして帯同。「自分の足りない部分を指摘してくれるので、自分は素直に受け止められればと思っています。熱い監督で、チームを勝たせることを一番に考えてくれている」という恩師の前で、結果を残せるかも注目だ。

(取材・文 吉田太郎)
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