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[MOM3405]日本高校選抜MF宇野禅斗(青森山田2年)_同点弾!先輩も感謝のハードワークや強みを大学生相手に発揮

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後半34分、日本高校選抜MF宇野禅斗(青森山田高2年)が同点ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.4 デンチャレ 日本高校選抜 1-1 関東選抜A]

 “プロ予備軍”相手にも存在感を放った。日本高校選抜は、大学生のタレントがズラリと並ぶ関東選抜Aに挑戦。押し込まれる時間帯が長かったが、そのチームをMF宇野禅斗(青森山田高2年)が攻守両面で支えた。

 2年生ボランチは、ピッチの至るところに現われて味方をサポート。また強みのボール奪取の部分で存在感を放つ。相手のわずかなズレを見逃さず、アグレッシブに距離を詰めてボールを引っ掛け、ショートカウンターに繋げる。また、一つ前にボールを持ち出す部分や角度をつけたパス出しで攻撃の起点に。前半にはFW安斎颯馬(青森山田高3年)をサポートする形でミドルシュートも打ち込んだ。

 自陣PAまで戻って粘り強い対応をしていた宇野をはじめ、チーム全体が意識の高い守備を継続。そして「回される時間が多い中で自分たちが焦れないで粘り強い守備をやっていればチャンスになるなと思っていた」という宇野が敵陣PAまで駆け上がって大仕事をしてのけた。

 先制された2分後の後半34分、日本高校選抜は左サイドから仕掛け、MF吉田陣平(佐賀東高2年)が相手の脇へ潜り込む。その折り返しを受けた宇野が右足で同点ゴールを押し込んだ。安斎が「あの苦しい時間帯であそこまで入ってきてくれて、狙い通りの非常に良いゴールだった」と讃えた2年生ボランチのハードワーク。青森山田で鍛えられた武器が貴重なゴールに繋がった。

 2試合連続で90分間フル出場。「凄く疲れているんですけれども……」と宇野は苦笑するが、「(青森山田で)90分切らさずに走り切れる体力とメンタリティーと鍛えられている」。その武器が格上の大学生との公式戦で活躍する力となった。

 宇野はデンチャレ2試合での自分のプレーについて、「大学生相手にも余裕を持ってボールを動かすまでは行かなかったんですけれども、球際の部分だったり1対1で対応する部分だったり、そこは通用するのかなと思いました」とコメント。日本高校選抜で他校の選手の良いところを積極的に吸収し、成長に繋げようとしている。この日、試合終盤にPAまで駆け上がって決めたゴールも今後へ向けた自信となりそうだ。

 個人として、青森山田としても成長し、1年後の第100回選手権へ。「そこで優勝するのは青森山田だと思っている。また1年間チームとして成長して、あそこの舞台にまた帰って、次はあの高い景色をみんなで見れるように、この1年間みんなで切磋琢磨していきたいと思っています」と誓った。向上心を持ち、その成長をピッチで表現しているボランチがプロ入り、日本一という目標を実現する。

(取材・文 吉田太郎)
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